
写真:TarnishedPath, Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)
2026年 富士山の登山規制まとめ|入山料・ゲート時間・人数制限を徹底解説
2026年の富士山登山規制を徹底解説。入山料・通行料、ゲート閉鎖時間、1日の登山者数上限、各ルート別の注意点まで、登山前に必ず確認すべき情報をまとめました。
目次
本記事は2026年5月7日時点の富士登山オフィシャルサイト・山梨県発表・静岡県側案内をもとに作成しています。規制内容は残雪・気象・火山活動により変更される場合があります。登山前には必ず公式情報をご確認ください。

なぜ富士山に登山規制が始まったのか
富士山は日本最高峰(3,776m)であり、2013年のユネスコ世界文化遺産登録以降、国内外からの登山者が急増しました。2023年シーズンには登山者数が年間約22万人に達し、以下のような問題が深刻化しました。
- 弾丸登山による遭難・体調不良の増加(夜通し登山して高山病になるケース)
- 登山道の激しい混雑(吉田口では数珠つなぎの渋滞)
- マナー違反・ゴミ問題(外国人観光客を含む無知・無計画な登山)
- オーバーツーリズムによる自然環境の破壊
こうした状況を受け、山梨県が2024年から吉田口ルートで先行して規制を実施。2025年には静岡県側の3ルートにも拡大し、現在は全4ルートで統一的な登山規制が実施されています。

2026年 主要規制の概要
| 規制項目 | 内容 |
|---|---|
| 入山料(通行料) | 各ルートで4,000円(強制徴収) |
| 弾丸登山防止ゲート | 全ルート共通 14:00〜翌3:00閉鎖(山小屋宿泊者を除く) |
| 1日の登山者数上限 | 吉田口:4,000人(山小屋宿泊者を除く)。静岡県側3ルートは2026年5月7日時点で人数上限なし |
| 装備チェック | 防寒具・上下セパレート雨具・登山に適した靴(全て必須) |
| 山頂付近の立入制限 | 荒天時・火山活動に応じて随時実施 |
2026年の開山予定は、吉田口・須走口が7月1日、富士宮口・御殿場口・山頂のお鉢めぐりが7月10日です。いずれも残雪状況で遅れる可能性があります。
各ルート別の規制詳細
富士山には4つの主要登山ルートがあります。それぞれ規制内容が異なるため、利用するルートを事前に確認しましょう。

吉田口ルート(山梨県)
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 最寄り | 富士山駅・河口湖駅からバス |
| 5合目標高 | 約2,300m |
| 通行料 | 4,000円 |
| ゲート閉鎖 | 14:00〜翌3:00(山小屋宿泊者を除く) |
| 登山者数上限 | 1日4,000人(山小屋宿泊者を除く) |
| 通行予約 | 2026年4月27日13時から受付開始。予約は任意だが、事前決済には通行料4,000円が必要 |
| 特徴 | 利用者最多。山小屋・トイレが最も充実 |
吉田口は最も人気が高いルートです。2024年からゲートが設置されており、閉鎖時間帯は5合目から先に進めません。登山者数の上限に達した日は時間を問わず入山不可になるため、早朝出発が鉄則です。山小屋宿泊予約がある場合は、規制開始後もゲート通過の例外になりますが、通行料4,000円の支払いは必要です。
富士宮口ルート(静岡県)
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 最寄り | 新富士駅・三島駅からバス |
| 5合目標高 | 約2,400m(4ルート中最高) |
| 通行料 | 4,000円 |
| ゲート閉鎖 | 14:00〜翌3:00(山小屋宿泊者を除く) |
| 事前登録 | FUJI NAVIで入山証(QRコード)を取得。2026年は5月8日開始予定 |
| 特徴 | 最短で山頂に立てるルート。急登が続く |
5合目の標高が最も高く、最短で山頂を目指せるルートです。その分急登が連続するため体力消耗が激しく、高山病のリスクも高め。初心者にはやや難易度が高いルートです。
須走口ルート(静岡県)
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 最寄り | 御殿場駅からバス |
| 5合目標高 | 約2,000m |
| 通行料 | 4,000円 |
| ゲート閉鎖 | 14:00〜翌3:00(山小屋宿泊者を除く) |
| 事前登録 | FUJI NAVIで入山証(QRコード)を取得。2026年は5月8日開始予定 |
| 特徴 | 樹林帯を歩く。下山時の砂走りが有名 |
5合目の標高が低い分、登山時間が長くなりますが、5合目〜7合目の樹林帯を歩く唯一のルートで自然の中を歩く雰囲気を楽しめます。下山の「砂走り」は須走口ならでは。吉田口に次いで人気がありますが、比較的混雑は少なめです。
御殿場口ルート(静岡県)
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 最寄り | 御殿場駅からバス |
| 5合目標高 | 約1,440m(4ルート中最低) |
| 通行料 | 4,000円 |
| ゲート閉鎖 | 14:00〜翌3:00(山小屋宿泊者を除く) |
| 事前登録 | FUJI NAVIで入山証(QRコード)を取得。2026年は5月8日開始予定 |
| 特徴 | 距離最長・標高差最大。登山者が最も少ない |
4ルートの中で最もハードなコースです。5合目の標高が低く標高差は2,300m以上あり、コースタイムも往復10〜12時間かかります。その分、人が少なく静かな登山が楽しめます。初心者には不向きなルートです。
入山料(通行料)について
2026年シーズンは、全4ルートで1人1回4,000円の入山料・通行料が必要です。吉田ルートは通行予約時の事前決済または現地支払い、静岡県側3ルートはFUJI NAVIでの事前手続き・決済が基本です。
- 金額:1人4,000円(ルート共通)
- 対象:登下山道を利用する人
- 支払い方法:事前決済・現地支払い(ルートにより異なる)
- 使途:登山道整備、山小屋支援、環境保全活動
支払いを済ませると通行証・入山証などが発行され、ゲートや登山口で提示します。吉田ルートの通行予約は任意ですが、予約数が日ごとの上限に達すると受付終了になります。
子どもの扱い:中学生以上は大人と同額。小学生以下は無料(確認推奨)。
弾丸登山について
弾丸登山とは、体を高度に慣らす時間を取らず、5合目から一気に山頂を目指す強行登山のことです。
弾丸登山のリスク
- 高山病:急激な標高上昇で頭痛・吐き気・呼吸困難
- 低体温症:山頂付近は真夏でも気温0℃以下になることがある
- 滑落・転倒:疲労・暗闇での判断ミス
- 道迷い:夜間は視界が悪くルートを外れやすい
ゲートによる規制
弾丸登山を防ぐため、各5合目〜6合目の間にゲートが設置されています。閉鎖時間帯は物理的に通行不可です。
| ルート | ゲート閉鎖時間 |
|---|---|
| 吉田口 | 14:00〜翌3:00 |
| 富士宮口 | 14:00〜翌3:00 |
| 須走口 | 14:00〜翌3:00 |
| 御殿場口 | 14:00〜翌3:00 |
※山小屋宿泊者はゲート通過可。静岡県側3ルートは「FUJI NAVI」での事前登録が必要です。2026年の事前登録は5月8日開始予定です。
閉鎖時間の数時間前に5合目を出発し、山小屋で仮眠・高度順応をしてから山頂を目指すのが推奨される登り方です。
登山者数の上限制限
特に吉田口では1日4,000人の上限が設けられています。
- カウント方法:ゲートの通過人数で計測
- 上限到達後:その日の登山は不可(翌日再チャレンジ)
- 混雑ピーク:7月下旬〜8月中旬の土日祝
上限に達する日は山の日(8月11日)前後の連休や、お盆期間中が多い傾向があります。確実に登るためには平日・早朝の出発が有効です。
装備チェック(入山禁止対象)
各ゲートでは通行時に最低限の装備チェックが実施されます。以下が不足していると入山を断られる場合があります。
| 装備 | 理由 |
|---|---|
| ヘッドランプ | 夜間・早朝の視界確保 |
| 防寒具(フリース・ダウン) | 山頂付近の低体温症防止 |
| レインウェア(上下) | 突発的な悪天候への備え |
| 十分な水・食料 | 行動エネルギーの確保 |
| 登山靴(推奨) | 岩場・砂礫での安全確保 |
スニーカーや薄着のみでの入山は安全上の観点から入場を断られるケースがあります。特に外国人観光客向けに案内が強化されています。
登山シーズンと山開き
| 項目 | 時期 |
|---|---|
| 吉田口・須走口 | 7月1日〜9月10日予定 |
| 富士宮口・御殿場口・山頂(お鉢めぐり) | 7月10日〜9月10日予定 |
| 推奨シーズン | 7月下旬〜8月中旬 |
山開き前後・閉山後の残雪期・積雪期の登山は規制対象外だが極めて危険です。装備不十分での入山事故が毎年発生しており、原則として登山禁止の扱いです。
山小屋の予約について
富士山の山小屋は完全予約制が定着しています。
- 予約開始時期:2026年は4月中旬〜5月に受付開始の小屋が多い
- 人気山小屋:開始直後に満室になるケースも
- 素泊まり・2食付きプラン:山小屋により異なる
- 予約方法:各山小屋のWebサイトまたは電話
山小屋なしで山頂まで登るのは弾丸登山につながるため、必ず1泊以上して高度順応するスケジュールが推奨されています。
まとめ|2026年 富士山登山のポイント
- 入山料4,000円は全ルート強制徴収(任意ではない)
- ゲートは全ルート14時に閉まる→ 早めに5合目を出発して山小屋泊が基本
- 吉田口は1日4,000人上限(山小屋宿泊者を除く)→ 混雑期の土日は特に早朝出発を
- 吉田口の通行予約は2026年4月27日から受付開始済み
- 静岡県側3ルートは「FUJI NAVI」事前登録が必要→ 2026年は5月8日開始予定
- 装備チェックあり→ ヘッドランプ・防寒具・レインウェアは必携
- 山小屋は事前予約→ 開山前に予約を済ませておく
富士山は「誰でも登れる山」として語られることがありますが、標高3,776mは甘く見ると非常に危険です。規制の趣旨を理解した上で、しっかりと準備を整えて挑みましょう。
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最終更新: 2026年5月7日 12:00
執筆・確認
山日記運営者
関東在住の登山愛好家。実際の山行記録と公式情報をもとに、登山ルート・装備・安全対策を整理しています。 登山道・交通・施設情報は変わるため、記事公開後も必要に応じて更新し、最新確認先も案内しています。
