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FUJI NAVIの使い方|静岡県側(富士宮・御殿場・須走)の事前登録から入山証QR・リストバンドまで、山梨県側との違いと2027年に向けた準備

写真:Alpsdake, Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

·⛰ 富士山 (3,776m)·静岡県·難易度: 初心者向け·⏱ 事前準備は10〜20分程度

FUJI NAVIの使い方|静岡県側(富士宮・御殿場・須走)の事前登録から入山証QR・リストバンドまで、山梨県側との違いと2027年に向けた準備

静岡県側の富士宮・御殿場・須走ルートで使う公式アプリ「静岡県FUJI NAVI」の使い方を、アカウント登録、事前学習テスト、入山料4,000円の決済、入山証(QRコード)の表示、当日のリストバンド受け取りまで順番に解説。山梨県側(吉田ルート)の通行予約との違い、変更・キャンセルのルール、2026年シーズンの終了と閉山期の注意、2027年に向けて先に決めておくことも静岡県の公式情報をもとにまとめました。

目次

  1. いまの状況(2026年シーズンの終了後)
  2. 静岡県側と山梨県側で、手続きはどう違う?
  3. FUJI NAVIの手続きは5段階
  4. 1. アプリを入れてアカウントを登録する
  5. 2. 事前学習を読み、テストに全問正解する
  6. 3. 登山者情報を入れる
  7. 4. チケット(入山証)を購入する
  8. 5. 使う人を決めて、QRコードを表示する
  9. 同行者のぶんは「分配」で渡す
  10. 予定が変わったとき(変更・キャンセル)
  11. 登山当日の五合目で
  12. 午後2時の線を越えそうなとき
  13. スマートフォンを持っていない場合
  14. 登山中に役立つ機能
  15. 閉山期の富士山には登らない
  16. 2027年の夏に向けて、先に決めておくこと
  17. 参考:2026年夏の登山者数
  18. 参考リンク
  19. 関連記事

「静岡県FUJI NAVI」は、静岡県側の3ルート(富士宮・御殿場・須走)から富士山に登る人が、入山の手続きをスマートフォンで済ませるための静岡県の公式アプリです。事前学習(e-ラーニング)、入山料の決済、入山証(QRコード)の発行までがこのアプリにまとまっています。

2026年の登山規制は、開山期間の終了とともに9月10日で終わり、アプリの今年度の受付も終了しています。次の夏に向けて、手続きの流れと、山梨県側との違い、早めに決めておくことを整理しておきます。

いまの状況(2026年シーズンの終了後)

項目 内容
2026年の登山規制 9月10日の開山期間終了で終了
FUJI NAVIの受付 2026年度は5月8日〜9月10日。今年度の受付は終了
2027年の内容 静岡県が「次年度の内容は、決定次第お知らせします」としている
いまの富士山 閉山期。山頂への登山道は通行止めで、山小屋・救護所・トイレも営業していない

2026年の開山期間は、須走口が7月1日〜9月10日、富士宮口・御殿場口が7月10日〜9月10日でした。須走口は2026年から、合流する吉田ルート(山梨県)と同じ7月1日に開山しています。

静岡県側の富士登山の1年を示した帯グラフ。FUJI NAVIの事前登録は5月8日から9月10日、須走ルートの開山期は7月1日から9月10日、富士宮・御殿場ルートは7月10日から9月10日で、それ以外の期間は山頂への登山道が通行止め。10月中旬に「いまここ」の印
静岡県側の登山規制とFUJI NAVIの受付期間(2026年)。富士登山オフィシャルサイトと静岡県の案内をもとにしました。作成:山日記

静岡県側と山梨県側で、手続きはどう違う?

富士山の登山規制は県ごとに仕組みが違います。FUJI NAVIが必要なのは静岡県側の3ルートで、山梨県側の吉田ルートは別のシステム(山梨県富士山吉田ルート通行予約システム)です。2026年の内容を並べると次のとおりです。

項目 静岡県側(富士宮・御殿場・須走) 山梨県側(吉田ルート)
手続きの方法 「静岡県FUJI NAVI」で事前登録(現地でも可) 通行予約システムで予約・事前決済(任意、現地でも可)
料金 入山料 1人1回4,000円 通行料 1人1回4,000円
事前学習 必須(テストに全問正解) 誓約事項への同意
午後2時〜翌午前3時 入山には山小屋の宿泊が必要 ゲート閉鎖(山小屋宿泊者を除く)
1日の人数上限 なし 4,000人に達するとゲート閉鎖(山小屋宿泊者を除く)
キャンセル 入山日当日まで無料・全額返金 決済日の翌々日からキャンセル料。自己都合は返金なし

須走ルートは八合目で吉田ルートと合流しますが、どちらの県の手続きが必要かは登り始める登山口で決まります。須走口から登るならFUJI NAVIです。

規制の全体像は「2026年 富士山の登山規制まとめ」でも解説しています。

FUJI NAVIの手続きは5段階

アプリの中でやることは、次の5つです。家で済ませておけば、当日は五合目でQRコードを見せるだけになります。

FUJI NAVIの手続きの流れの図。アカウント登録、事前学習とテスト、登山者情報、チケット購入、使用者の設定の5段階をアプリで行い、当日は五合目で入山証を見せ、リストバンドを受け取り、登山道入口で提示する
FUJI NAVIで入山証を受け取るまでの流れ。静岡県FUJI NAVIアプリのユーザーマニュアルをもとにしました。作成:山日記

1. アプリを入れてアカウントを登録する

App StoreまたはGoogle Playから「静岡県FUJI NAVI」(無料)を入れ、言語を選んで「新規登録」へ進みます。メールアドレスとパスワードを入力し、届いた確認コードを入れてログインします。

  • アカウントは年度ごとにリセットされます。前の年に使った人も、新しい年度にはもう一度新規登録が必要です
  • 確認コードのメールが届かない場合に備えて、受信できるアドレスを使います。迷惑メールフォルダも確認しておきます
  • 似た名前のアプリと間違えないよう、富士登山オフィシャルサイトの静岡県側の案内からたどると確実です

アプリは7言語(日本語・英語・韓国語・中国語の繁体字/簡体字・タイ語・ベトナム語・インドネシア語)に対応しています。

2. 事前学習を読み、テストに全問正解する

「富士登山について学ぶ」から事前学習のページを読み、ページ下部の「テストを受ける」で問題に答えます。全問正解で合格すると次に進めます。

事前学習の修了は、静岡県富士登山条例で入山の条件になっています。動画またはテキストで、富士山の保全と安全登山のルール・マナーを学ぶ内容です。

3. 登山者情報を入れる

合格後、氏名、電話番号、居住国、都道府県、国籍、年齢、性別、富士登山の回数、普段の運動習慣を入力して登録します。これらはあとからマイページの「ユーザー情報」で変更できます。

4. チケット(入山証)を購入する

「新たにチケットを購入する」または右上の「チケット追加」から進みます。

  1. 登山形式(日帰り/宿泊)とルート(富士宮・御殿場・須走)を選ぶ
  2. 取得する人数を選ぶ
  3. カレンダーで入山予定日を選ぶ
  4. 予約代表者の氏名・電話番号、下山ルート、交通手段、山小屋の予約確認(宿泊の場合)、山小屋名、入山予定時刻、目的地、ツアー参加の有無、同行者との関係などを入力する
  5. 注意事項とプライバシーポリシーに同意し、支払い方法(クレジットカード、電子マネーなど)を選んで1人4,000円を支払う

このアプリは山小屋の予約をするものではありません。宿泊する場合は、山小屋へ自分で予約を入れておきます。山小屋の探し方は「富士山の山小屋まとめ」にまとめています。

5. 使う人を決めて、QRコードを表示する

支払いのあと「事前学習 登山者情報を入力する」を開き、その入山証を誰が使うかを選びます。

  • 自分で使う:そのまま入山証(QRコード)が表示されます
  • 他の人が使う:同じスマートフォンで使う人に、事前学習テストと登山者情報の入力をしてもらいます

ここまで済んで、ようやく入山証の準備が終わります。支払っただけでは完了していないので、QRコードが表示されるところまで確かめておきます。

同行者のぶんは「分配」で渡す

代表者がまとめて買った入山証は、同行者に分けられます。

  1. 渡したい入山証の「分配」をタップし、URLをメールやメッセージアプリで送る
  2. 受け取った人は、FUJI NAVIを入れたうえでURLを開き、「チケットを受け取る」をタップ
  3. 受け取った人が「事前学習 登山者情報を入力する」→「自分で使う」と進むと、本人のQRコードが表示される

受け取った人も、自分のアカウントで事前学習と登山者情報の入力が必要です。前日の夜にまとめて頼むと慌てるので、日程が決まった時点で渡しておくと安心です。

予定が変わったとき(変更・キャンセル)

やりたいこと 方法
入山予定日を変える 入山証の「詳細」→「予約を変更する」→「日程を変更する」
予約情報(下山ルート、山小屋名、入山予定時刻など)を変える 「詳細」→「予約を変更する」→「情報を変更する」
使う人の情報を変える 「詳細」→「登山者情報を変更する」
やめる 「詳細」→「予約をキャンセルする」→「払い戻す」。手数料なしで、支払った方法に全額返金
  • キャンセル(全額返金)は入山日当日までできます。ただし、現地の受付で認証を受けたあとはキャンセルできません
  • 入山証の有効期限(入山日当日の23:59)を過ぎると、自己都合による変更・キャンセルはできません
  • 入山予定日や登山ルートが変わる場合は、入山日当日までに必ず登録内容を変更するよう案内されています

登山当日の五合目で

夜の富士宮口五合目に立つ「富士山表口五合目 標高2400M」の木の標識
富士宮口五合目の標識(2017年8月)。写真:Alpsdake, Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)
  1. FUJI NAVIを起動して入山証(QRコード)を表示し、係員に見せる。複数人分ある場合は左へスワイプすると人数分が表示されます
  2. 手続きが済むとリストバンドを受け取る
  3. 登山道入口のスタッフにリストバンドを見せて入山する

午後2時から翌午前3時までに入山する場合は、山小屋の宿泊が条件です。このときは入山証の「詳細」を開き、山小屋の予約メールなど、宿泊の予約がわかるものも一緒に見せます。

2026年は、FUJI NAVIで事前登録した人に各登山口で記念品の缶バッジが配られました。

午後2時の線を越えそうなとき

日帰りの予定でも、渋滞やシャトルバスの待ち時間で五合目に着くのが遅れることがあります。午後2時を過ぎると、山小屋の宿泊がない限り入山できません。日帰りか宿泊かの区分を変える場合は、購入済みの入山証をキャンセルして取り直すことになるため、到着が遅れたら無理に登らない判断も必要です。

静岡県は、下山バスの最終便には限りがあり、夜間はタクシーの運行が少なく五合目までの迎車が難しいことも案内しています。入山時刻だけでなく、下山の時刻から逆算して計画を立てます。

スマートフォンを持っていない場合

手続きはすべて五合目の現地でもできます。その場合は事前学習、書類の作成、入山料の納付で30分程度かかり、繁忙期は順番待ちもあります。静岡県は、現地で手続きする人に「入山の届出書・誓約書」などの書類をあらかじめ作って持参するよう案内しています。

登山中に役立つ機能

御殿場ルート上部の赤茶色の砂礫の斜面と、雲の下に広がる裾野の景色
御殿場ルート上部からの眺め(2015年8月)。写真:WorldContributor, Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

FUJI NAVIは手続きのためだけのアプリではありません。

  • マップ:登山ルート、コースタイム、現在の高度、山小屋などのスポットを表示。現在地から目的地までの所要時間も調べられます
  • 通知:オンにしておくと、富士山の緊急情報や天候のお知らせが届きます。過去のお知らせは「お知らせ」から見られます
  • 位置情報:登山中の安全確保や遭難時の救助のため、山頂から半径7km以内に限って現在位置を取得・送信します。送信するには位置情報を「常に許可」にし、登山中はアプリをバックグラウンドで起動したままにしておきます。エリアの外の位置情報は記録されません

御殿場ルートのように登山者が少なく、広い斜面で道を外れやすいルートでは、地図と位置情報の設定が特に役に立ちます。

閉山期の富士山には登らない

道の駅すばしりの建物と駐車場の向こうに、山頂付近が白くなった富士山
道の駅すばしりから見た10月下旬の富士山(2015年10月26日)。写真:Alpsdake, Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

開山期間以外は、道路法の規定により山頂への登山道が通行禁止になっています(富士宮ルートは一部期間のみ六合目〜山頂)。違反すると、六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金の対象になりえます。

閉山中は山小屋・救護所・トイレが営業せず、山頂の最低気温はほとんどの期間で氷点下、11月から4月はマイナス10℃以下の日が続きます。9〜10月も台風や長雨で低体温症の危険が高い時期です。平成25年に定められた「富士登山における安全確保のためのガイドライン」は、万全な準備をしない登山者の夏山期間以外の登山を禁止し、登る場合は登山計画書の作成・提出と携帯トイレの持参を求めています。

静岡県は2026年9月、閉山期の遭難防止対策として、登山届の提出の義務化や、未提出者へのペナルティを盛り込んだ対策案をまとめました。具体的な制度の内容はこれから決まるため、閉山期に富士山へ近づく予定がある人は、静岡県や富士登山オフィシャルサイトの発表を確かめてください。

青空の下、山頂部が雪で白くなった富士山
11月中旬の富士山(2007年11月18日)。写真:Marufish, Wikimedia Commons(CC BY-SA 2.0)

秋から冬に富士山の姿を楽しむなら、山頂を目指すのではなく、周りの山や湖から眺めるのがおすすめです。初冠雪後の山の天気の考え方は「初冠雪のニュースが出たら|晩秋の山の天気の読み方」で解説しています。

2027年の夏に向けて、先に決めておくこと

アプリの受付が始まってから迷わないように、次のことは早めに決めておけます。

  • 登山口:富士宮・御殿場・須走のどれから登るか(吉田ルートなら山梨県の手続き)
  • 日帰りか宿泊か:登山形式によってチケットが分かれ、あとから区分は変えられない
  • 山小屋:宿泊なら、アプリとは別に山小屋へ予約。午後2時以降に入山するなら宿泊が条件
  • 人数と代表者:まとめて買って分配するか、各自で買うか
  • 支払い方法:クレジットカードや電子マネーなど
  • 当日持っていくスマートフォン:登録した端末で、充電とモバイルバッテリーも用意する

2027年の受付開始日や料金、規制の内容は、静岡県が決定次第発表します。2026年度と同じとは限らないため、受付が始まったら公式の案内で確かめてから手続きします。富士山そのものの準備は「富士山 初心者ガイド【2026年版】」と「登山の持ち物チェックリスト」も参考にしてください。

参考:2026年夏の登山者数

環境省が八合目付近に設置した赤外線カウンターによると、2026年の開山日から9月10日までの登山者数は、富士宮ルート約6万1千人、須走ルート約2万7千人、御殿場ルート約1万8千人で、4ルート合計では約24万人でした(須走・御殿場ルートは一部の日に欠測あり)。


参考リンク

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最終更新: 2026年10月15日 00:58

執筆・確認

山日記編集部

実際の山行記録や公的機関・自治体の最新情報をもとに、登山ルート・装備・安全対策をわかりやすく整理して発信しています。 登山道・交通・施設情報は変わるため、記事公開後も必要に応じて更新し、最新確認先も案内しています。

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