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2026年 富士山の登山規制まとめ|入山料・ゲート時間・人数制限を徹底解説

写真:TarnishedPath, Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

·富士山 (3,776m)·山梨県・静岡県·難易度: 上級·1泊2日〜2泊3日(日帰り不可推奨)

2026年 富士山の登山規制まとめ|入山料・ゲート時間・人数制限を徹底解説

目次

  1. なぜ富士山に登山規制が始まったのか
  2. 2026年 主要規制の概要
  3. 各ルート別の規制詳細
  4. 吉田口ルート(山梨県)
  5. 富士宮口ルート(静岡県)
  6. 須走口ルート(静岡県)
  7. 御殿場口ルート(静岡県)
  8. 入山料(通行料)について
  9. 弾丸登山について
  10. 弾丸登山のリスク
  11. ゲートによる規制
  12. 登山者数の上限制限
  13. 装備チェック(入山禁止対象)
  14. 登山シーズンと山開き
  15. 山小屋の予約について
  16. まとめ|2026年 富士山登山のポイント
  17. 関連記事

本記事は2026年4月時点の情報をもとに作成しています。規制内容は年度途中で変更される場合があります。登山前には必ず山梨県公式サイトおよび静岡県公式サイトで最新情報をご確認ください。

富士山吉田ルート上部の登山者と山小屋の様子
吉田ルート上部は山小屋が集中し、多くの登山者が利用するため混雑しやすいエリアです。写真:Alpsdake, Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)

なぜ富士山に登山規制が始まったのか

富士山は日本最高峰(3,776m)であり、2013年のユネスコ世界文化遺産登録以降、国内外からの登山者が急増しました。2023年シーズンには登山者数が年間約22万人に達し、以下のような問題が深刻化しました。

  • 弾丸登山による遭難・体調不良の増加(夜通し登山して高山病になるケース)
  • 登山道の激しい混雑(吉田口では数珠つなぎの渋滞)
  • マナー違反・ゴミ問題(外国人観光客を含む無知・無計画な登山)
  • オーバーツーリズムによる自然環境の破壊

こうした状況を受け、山梨県が2024年から吉田口ルートで先行して規制を実施。2025年には静岡県側の3ルートにも拡大し、現在は全4ルートで統一的な登山規制が実施されています。

2026年 主要規制の概要

規制項目 内容
入山料(通行料) 各ルートで4,000円(強制徴収)
弾丸登山防止ゲート 全ルート共通 14:00〜翌3:00閉鎖(山小屋宿泊者を除く)
1日の登山者数上限 吉田口:4,000人(山小屋宿泊者を除く)、他ルートも上限あり
装備チェック 防寒具・上下セパレート雨具・登山に適した靴(全て必須)
山頂付近の立入制限 荒天時・火山活動に応じて随時実施

各ルート別の規制詳細

富士山には4つの主要登山ルートがあります。それぞれ規制内容が異なるため、利用するルートを事前に確認しましょう。

吉田口ルート(山梨県)

項目 詳細
最寄り 富士山駅・河口湖駅からバス
5合目標高 約2,300m
通行料 4,000円
ゲート閉鎖 14:00〜翌3:00(山小屋宿泊者を除く)
登山者数上限 1日4,000人(山小屋宿泊者を除く)
特徴 利用者最多。山小屋・トイレが最も充実

吉田口は最も人気が高いルートです。2024年からゲートが設置されており、閉鎖時間帯は5合目から先に進めません。登山者数の上限に達した日は時間を問わず入山不可になるため、早朝出発が鉄則です。

富士宮口ルート(静岡県)

項目 詳細
最寄り 新富士駅・三島駅からバス
5合目標高 約2,400m(4ルート中最高)
通行料 4,000円
ゲート閉鎖 14:00〜翌3:00(山小屋宿泊者を除く)
特徴 最短で山頂に立てるルート。急登が続く

5合目の標高が最も高く、最短で山頂を目指せるルートです。その分急登が連続するため体力消耗が激しく、高山病のリスクも高め。初心者にはやや難易度が高いルートです。

須走口ルート(静岡県)

項目 詳細
最寄り 御殿場駅からバス
5合目標高 約2,000m
通行料 4,000円
ゲート閉鎖 14:00〜翌3:00(山小屋宿泊者を除く)
特徴 樹林帯を歩く。下山時の砂走りが有名

5合目の標高が低い分、登山時間が長くなりますが、5合目〜7合目の樹林帯を歩く唯一のルートで自然の中を歩く雰囲気を楽しめます。下山の「砂走り」は須走口ならでは。吉田口に次いで人気がありますが、比較的混雑は少なめです。

御殿場口ルート(静岡県)

項目 詳細
最寄り 御殿場駅からバス
5合目標高 約1,440m(4ルート中最低)
通行料 4,000円
ゲート閉鎖 14:00〜翌3:00(山小屋宿泊者を除く)
特徴 距離最長・標高差最大。登山者が最も少ない

4ルートの中で最もハードなコースです。5合目の標高が低く標高差は2,300m以上あり、コースタイムも往復10〜12時間かかります。その分、人が少なく静かな登山が楽しめます。初心者には不向きなルートです。

入山料(通行料)について

2024年以降、富士山への通行料は任意の募金から強制徴収に切り替わりました。

  • 金額:1人4,000円(ルート共通)
  • 対象:登山道の通行者全員(下山のみの場合も対象)
  • 支払い方法:現金・電子マネー・クレジットカード(ルートにより異なる)
  • 使途:登山道整備、山小屋支援、環境保全活動

支払いは各ルートの5合目ゲート付近に設けられた徴収所で行います。支払いを済ませると通行証が発行され、ゲート通過時に提示が必要です。

子どもの扱い:中学生以上は大人と同額。小学生以下は無料(確認推奨)。

弾丸登山について

弾丸登山とは、体を高度に慣らす時間を取らず、5合目から一気に山頂を目指す強行登山のことです。

弾丸登山のリスク

  • 高山病:急激な標高上昇で頭痛・吐き気・呼吸困難
  • 低体温症:山頂付近は真夏でも気温0℃以下になることがある
  • 滑落・転倒:疲労・暗闇での判断ミス
  • 道迷い:夜間は視界が悪くルートを外れやすい

ゲートによる規制

弾丸登山を防ぐため、各5合目〜6合目の間にゲートが設置されています。閉鎖時間帯は物理的に通行不可です。

ルート ゲート閉鎖時間
吉田口 14:00〜翌3:00
富士宮口 14:00〜翌3:00
須走口 14:00〜翌3:00
御殿場口 14:00〜翌3:00

※山小屋宿泊者はゲート通過可。静岡県側3ルートは「FUJI NAVI」での事前登録が必要。

閉鎖時間の数時間前に5合目を出発し、山小屋で仮眠・高度順応をしてから山頂を目指すのが推奨される登り方です。

登山者数の上限制限

特に吉田口では1日4,000人の上限が設けられています。

  • カウント方法:ゲートの通過人数で計測
  • 上限到達後:その日の登山は不可(翌日再チャレンジ)
  • 混雑ピーク:7月下旬〜8月中旬の土日祝

上限に達する日は山の日(8月11日)前後の連休や、お盆期間中が多い傾向があります。確実に登るためには平日・早朝の出発が有効です。

装備チェック(入山禁止対象)

各ゲートでは通行時に最低限の装備チェックが実施されます。以下が不足していると入山を断られる場合があります。

装備 理由
ヘッドランプ 夜間・早朝の視界確保
防寒具(フリース・ダウン) 山頂付近の低体温症防止
レインウェア(上下) 突発的な悪天候への備え
十分な水・食料 行動エネルギーの確保
登山靴(推奨) 岩場・砂礫での安全確保

スニーカーや薄着のみでの入山は安全上の観点から入場を断られるケースがあります。特に外国人観光客向けに案内が強化されています。

登山シーズンと山開き

項目 時期
山開き(開山) 7月上旬〜9月上旬(ルートにより異なる)
閉山 9月上旬(吉田口は9月10日ごろ)
推奨シーズン 7月下旬〜8月中旬

山開き前後・閉山後の残雪期・積雪期の登山は規制対象外だが極めて危険です。装備不十分での入山事故が毎年発生しており、原則として登山禁止の扱いです。

山小屋の予約について

富士山の山小屋は完全予約制が定着しています。

  • 予約開始時期:例年3〜4月ごろから受付開始
  • 人気山小屋:開始直後に満室になるケースも
  • 素泊まり・2食付きプラン:山小屋により異なる
  • 予約方法:各山小屋のWebサイトまたは電話

山小屋なしで山頂まで登るのは弾丸登山につながるため、必ず1泊以上して高度順応するスケジュールが推奨されています。

まとめ|2026年 富士山登山のポイント

  • 入山料4,000円は全ルート強制徴収(任意ではない)
  • ゲートは全ルート14時に閉まる→ 早めに5合目を出発して山小屋泊が基本
  • 吉田口は1日4,000人上限(山小屋宿泊者を除く)→ 混雑期の土日は特に早朝出発を
  • 静岡県側3ルートは「FUJI NAVI」事前登録が必要
  • 装備チェックあり→ ヘッドランプ・防寒具・レインウェアは必携
  • 山小屋は事前予約→ 開山前に予約を済ませておく

富士山は「誰でも登れる山」として語られることがありますが、標高3,776mは甘く見ると非常に危険です。規制の趣旨を理解した上で、しっかりと準備を整えて挑みましょう。


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