
写真:京浜にけ, Wikimedia Commons(CC BY-SA 3.0)
物見山・日和田山 登山ガイド|初心者向け関東日帰りハイキングコースを徹底解説
目次
- はじめに
- 物見山・日和田山の基本情報
- なぜ人気があるのか
- おすすめコース3選
- コース1|定番縦走(高麗駅 → 武蔵横手駅)
- コース2|日和田山のみ往復(短めにしたい人向け)
- コース3|武蔵横手駅からの逆走(五常の滝を最初に)
- 見どころ紹介
- 金刀比羅神社(日和田山)
- 男坂・女坂
- 高指山(332m)
- 物見山(375m)
- 北向地蔵
- 五常の滝
- アクセス
- 電車でのアクセス
- 車でのアクセス
- 季節ごとの魅力
- 服装・持ち物
- 服装の目安(春・秋)
- 持ち物チェック
- 注意点・気をつけたいこと
- 物見山の山頂は展望なし
- 五常の滝は事前確認が必要
- 男坂の岩場
- 曼珠沙華シーズンの混雑
- よくある質問
- Q. 登山初心者でも一人で歩けますか?
- Q. 子どもと一緒に行けますか?
- Q. 登山靴がなくてもOKですか?
- Q. トイレはどこにありますか?
- まとめ
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はじめに
物見山(375m)と日和田山(305m)は、埼玉県日高市の奥武蔵エリアに位置する低山です。最寄りの西武線・高麗駅や武蔵横手駅から気軽にアクセスでき、池袋から1時間前後で登山口に立てる「駅近ハイキング」として関東の登山者に長く親しまれています。
山頂からの展望は控えめなものの、日和田山の金刀比羅神社から見渡す巾着田と高麗の里の眺めは格別で、晴れた日にはスカイツリーや西武ドームまで見えることもあります。五常の滝や北向地蔵などの立ち寄りポイントも多く、縦走コースが楽しい一帯です。
この記事では、コースタイム・見どころ・アクセス・服装・注意点を初心者にもわかりやすくまとめます。
物見山・日和田山の基本情報
| 項目 | 物見山 | 日和田山 |
|---|---|---|
| 標高 | 375.4m | 305m |
| 所在地 | 埼玉県日高市・毛呂山町 | 埼玉県日高市 |
| 山域 | 奥武蔵 | 奥武蔵 |
| 難易度 | 初級 | 初級 |
| 山頂の展望 | なし(樹林に囲まれる) | あり(金刀比羅神社付近) |
| 特徴 | 一等三角点、奥武蔵の最高峰近く | 巾着田の展望、男坂・女坂 |
なぜ人気があるのか
- 池袋から電車1本(西武池袋線・秩父線)で高麗駅まで約1時間
- 駅から登山口まで徒歩15〜20分で行ける
- 標高差が少なく、コースタイムが短い
- 金刀比羅神社からの展望が素晴らしい
- 五常の滝など立ち寄りスポットが豊富
- 秋の巾着田・曼珠沙華(9月中旬〜下旬)の時期に特に賑わう
- 年間を通じて積雪が少なく、冬でも歩きやすい
特に「登山らしいことをしたいが、高い山に行くほど準備できていない」という人にとって、物見山・日和田山は関東でもトップクラスに始めやすい山です。
おすすめコース3選
コース1|定番縦走(高麗駅 → 武蔵横手駅)
物見山・日和田山を合わせて楽しみたい人向けの基本コースです。
高麗駅 → 日和田山登山口(20分) → 日和田山(40分) → 高指山(20分) → 物見山(35分) → 北向地蔵(25分) → 五常の滝(30分) → 武蔵横手駅(30分)
| ポイント | 標高 | 前ポイントからのCT |
|---|---|---|
| 高麗駅 | 約97m | スタート |
| 日和田山登山口 | 約150m | 約20分 |
| 日和田山 | 305m | 約40分 |
| 高指山 | 332m | 約20分 |
| 物見山 | 375m | 約35分 |
| 北向地蔵 | 約320m | 約25分 |
| 五常の滝 | 約150m | 約30分 |
| 武蔵横手駅 | 約95m | 約30分 |
- 合計コースタイム:約3時間10〜30分(休憩・写真撮影除く)
- 歩行距離:約9km
- 累積標高差:約430m
- 難易度:初級(一部に急坂あり)
コース全体を通して、急激な岩場や鎖場はありません。ただし日和田山の男坂(急な岩場)は初心者には少し手応えがあります。はじめての場合は後述する「女坂」を選ぶのが無難です。
注意:五常の滝に立ち寄る場合は入山料(大人200円・小人100円)が必要です。また利用時間(午前9時〜午後2時30分)と休山日(月・火曜・年末年始)があるため、事前に確認してください。
コース2|日和田山のみ往復(短めにしたい人向け)
体力に不安がある方、時間が限られている日のプランです。
高麗駅 → 日和田山登山口(20分) → 日和田山(40分) → 往路を下山(35分) → 高麗駅(20分)
- 合計コースタイム:約2〜2.5時間
- 歩行距離:約5km
- 累積標高差:約220m
金刀比羅神社からの展望をメインに楽しむプランです。物見山まで足を伸ばさなくても、日和田山の魅力は十分味わえます。子ども連れや登山デビューの方にも向いています。
コース3|武蔵横手駅からの逆走(五常の滝を最初に)
五常の滝を先に見たい人、逆ルートで変化をつけたい人向けです。
武蔵横手駅 → 五常の滝(37分) → 北向地蔵(56分) → 物見山(41分) → 高指山(26分) → 日和田山(20分) → 登山口(35分) → 高麗駅(20分)
- 合計コースタイム:約3時間30分〜4時間
- 五常の滝の利用時間(9時〜14時30分)に合わせてスタートできる
定番コース1の逆ルートです。武蔵横手駅スタートにすることで、五常の滝を朝早めに(営業開始後すぐ)楽しみ、日和田山から巾着田の展望で締めくくる流れが作れます。
見どころ紹介
金刀比羅神社(日和田山)
日和田山の中腹にある小さな神社で、この付近がコース最大の展望ポイントです。石の鳥居の先に視界が開け、高麗川が蛇行してできた「巾着田」、高麗の田んぼ、遠くには天覧山の稜線が箱庭のように見渡せます。
晴れた日にはスカイツリー・西武ドームまで見えることも。9月の曼珠沙華シーズンには、眼下に真っ赤に染まった巾着田が広がります。
男坂・女坂
登山口から日和田山頂へは2つのルートに分かれます。
- 女坂:傾斜が緩やかで歩きやすい。初心者・ファミリー向け
- 男坂:急な岩場の直登。短いが斜度があり、濡れているときは滑りやすい
初めて行く場合や雨上がりには、女坂を選ぶのが安全です。男坂も特別な技術は不要ですが、岩場のため登山靴があると安心です。
高指山(332m)
日和田山と物見山の間にある小ピークです。樹林の中で展望はあまりありませんが、縦走コースの中間点として休憩に使いやすいです。
物見山(375m)
コースの最高点。一等三角点が設置されており、奥武蔵自然歩道沿いの静かな山頂です。ただし山頂は樹林に囲まれており、展望はほぼありません。「山頂でドカンと景色を見たい」という場合は、日和田山の金刀比羅神社付近のほうが向いています。
山頂の手前(東南側の「駒高」と呼ばれるエリア)では、条件次第で富士山が見えることがあります。
北向地蔵
物見山から武蔵横手駅方面に下る途中にある地蔵尊です。この分岐で五常の滝方面と東吾野方面に分かれます。穏やかな雰囲気の休憩ポイントです。
五常の滝
道徳の五徳(仁・義・礼・智・信)に由来する名前の滝で、落差は約10mほど。滝前には不動尊が祀られ、地元に古くから信仰されてきました。
- 入山料:大人200円・小人100円(私有地につき)
- 開放時間:午前9時〜午後2時30分
- 休山日:毎週月曜・火曜・年末年始
- 最盛期の水量が多い時期は迫力あり
アクセス
電車でのアクセス
| 出発駅 | ルート | 所要時間 | 料金 |
|---|---|---|---|
| 池袋 | 西武池袋線 急行 → 飯能乗換 → 西武秩父線 | 約55分 | 約560円 |
| 新宿 | 西武新宿線 → 所沢乗換 → 池袋線 → 飯能乗換 | 約80分 | 約680円 |
高麗駅(こまえき)が定番の起点。無人駅ですがトイレあり。
車でのアクセス
- 圏央道「狭山日高IC」から約15分
- 日和田山登山口駐車場(有料・無人)
- 料金:300円/日(封筒に入れて投函する方式)
- 台数:約15台
- トイレ・東屋あり
注意:秋の曼珠沙華シーズン(9月中旬〜下旬)は巾着田周辺の道路が激しく混雑します。この時期は電車利用が強くおすすめです。
季節ごとの魅力
| 季節 | 見どころ・注意点 |
|---|---|
| 春(3〜5月) | スミレ・シャガ・コブシ・ヤマツツジが咲く。気候が穏やかで歩きやすい。最もおすすめ |
| 夏(6〜8月) | 緑が豊かだが蒸し暑く、虫も多い。水分多めに持参する |
| 秋(9〜11月) | 9月中旬〜下旬は巾着田の曼珠沙華で大賑わい。10〜11月は紅葉 |
| 冬(12〜2月) | 積雪が少なく歩きやすい。空気が澄んで展望が遠くまで利きやすい。穴場シーズン |
冬の晴れた日は、金刀比羅神社からの眺めが特に抜けがよく、空気が澄んでいれば富士山や丹沢の稜線まで見渡せることがあります。
服装・持ち物
物見山・日和田山は低山ですが、スニーカーより軽登山靴が快適です。男坂を通る場合や、雨後の土道は滑りやすいため、グリップ力のある靴を選びましょう。
服装の目安(春・秋)
- ベースレイヤー:速乾Tシャツや長袖シャツ
- ミドルレイヤー:薄手のフリースやウインドブレーカー
- アウター:レインウェア(急な雨・風対策)
- ボトムス:動きやすいトレッキングパンツ
- 靴:軽登山靴またはハイキングシューズ
持ち物チェック
- 飲み物(500ml〜1L)
- 行動食・昼食
- レインウェア(必携)
- 帽子・手袋(秋冬)
- 地図アプリ(YAMAP・ヤマレコ)
- モバイルバッテリー
- 五常の滝の入山料(200円)用の小銭
コース上に自販機・売店はありません(高麗駅・武蔵横手駅の駅前には自販機あり)。飲み物は出発前に調達しておきましょう。
注意点・気をつけたいこと
物見山の山頂は展望なし
物見山はコースの最高点ですが、山頂は展望がありません。「展望を目当てに登る」場合は、日和田山の金刀比羅神社付近(登山口から約1時間)が目的地として最適です。
五常の滝は事前確認が必要
五常の滝は私有地のため、利用時間(9:00〜14:30)と休山日(月・火)があります。縦走コースで五常の滝に立ち寄る計画を立てる場合は、出発前に最新情報を確認してください。
男坂の岩場
日和田山の男坂は、短いながらも岩の急登です。濡れているときや、下山で使う場合は特に滑りやすいです。初心者・子ども連れは往路・復路とも女坂を使うのが安心です。
曼珠沙華シーズンの混雑
9月中旬〜下旬の巾着田・曼珠沙華の時期は、高麗駅周辺と登山道が非常に混雑します。車は巾着田周辺で長時間渋滞することが多く、この時期は電車利用+早朝出発が快適に楽しむコツです。
よくある質問
Q. 登山初心者でも一人で歩けますか?
A. 問題ありません。コースが整備されており、道迷いのリスクが少ない山です。
奥武蔵自然歩道として整備されており、標識も多いです。GPSアプリを入れておけばさらに安心です。
Q. 子どもと一緒に行けますか?
A. 男坂を避ければ未就学児でも歩けます。日和田山往復コースが子連れに向いています。
女坂は傾斜が穏やかで幼児でも歩きやすいです。縦走コースは距離が長くなるため、小学生低学年以下の場合は日和田山往復にとどめるのが無難です。
Q. 登山靴がなくてもOKですか?
A. 女坂・縦走コースは運動靴でも歩けますが、軽登山靴のほうが安全です。
土道・急坂・岩場があり、雨後はとくに滑りやすいです。スニーカーで行く場合はグリップの効くものを選びましょう。本格的なトレッキングブーツは不要です。
Q. トイレはどこにありますか?
- 高麗駅(コース始点)
- 日和田山登山口駐車場
- 武蔵横手駅(コース終点)
コース途中にトイレはありません。出発前に済ませておきましょう。
まとめ
- 物見山(375m)・日和田山(305m)は池袋から約1時間でアクセスできる関東随一の駅近ハイキングエリア
- 定番の縦走コース(高麗駅 → 武蔵横手駅)は約3時間〜3.5時間で気軽に歩ける
- コースの最大の見どころは日和田山の金刀比羅神社からの巾着田展望
- 物見山の山頂は展望がないため、「展望派」は日和田山往復プランでも十分楽しめる
- 五常の滝に立ち寄る場合は利用時間・休山日を必ず確認
- おすすめシーズンは春(花)・秋(紅葉・曼珠沙華)・冬(澄んだ展望)