高水三山(高水山・岩茸石山・惣岳山)
高水三山 梅雨の日帰り登山ガイド|ヤマアジサイと深い樹林帯を歩く奥多摩入門コース
青梅市・奥多摩
高水三山 梅雨の日帰り登山ガイド|ヤマアジサイと深い樹林帯を歩く奥多摩入門コース
目次
- はじめに
- 高水三山の基本情報
- 梅雨の高水三山が向いている理由
- 1. 樹林帯が続き、雨天でも比較的快適
- 2. ヤマアジサイが見ごろ
- 3. 電車で行きやすく、縦走で車の回収不要
- 梅雨の高水三山で知っておきたいこと
- ヤマビル対策は必須(4〜11月)
- 雨天時は木の根・泥道が滑りやすい
- 午後の雷雨に注意
- 梅雨のおすすめコース
- 定番コース:軍畑駅 → 高水山 → 岩茸石山 → 惣岳山 → 御嶽駅(縦走)
- ピストンコース:軍畑駅 → 岩茸石山 往復(短縮版)
- 梅雨ならではの見どころ
- ヤマアジサイ(6月中旬〜7月上旬)
- 常福院の苔と石段
- 岩茸石山の展望(晴れ間に)
- 深い樹林帯と静かな山
- 服装
- 持ち物チェックリスト
- アクセス
- 公共交通の場合
- 車の場合
- トイレ
- 高水三山はどんな人に向いている?
- 梅雨の登山で気をつけること(共通)
- レインウェアは必ず上下セパレートで
- 雷鳴が聞こえたら即撤退
- 早朝スタートを徹底する
- まとめ
- 参考リンク
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はじめに
高水三山(たかみずさんざん)とは、東京都青梅市にある高水山(759m)・岩茸石山(793m)・惣岳山(756m)の3つの山の総称です。JR青梅線の軍畑駅を起点に御嶽駅までをつなぐ周回縦走コースは、歩行距離約9km・累積標高差約800m・所要時間5〜6時間とコンパクトにまとまっており、奥多摩エリアの入門コースとして広く親しまれています。
梅雨の時期(6月〜7月上旬)は、登山道沿いに自生するヤマアジサイが見ごろを迎え、雨で潤った深い樹林帯と相まって特別な雰囲気を醸し出します。稜線まで樹林帯が続くため、小雨程度なら比較的快適に歩けるのも梅雨登山に向く理由のひとつです。
この記事では、梅雨の時期に高水三山を日帰りで歩く人向けに、おすすめコース・ヤマアジサイの見どころ・ヤマビル対策・服装・アクセス・注意点を解説します。
高水三山の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 標高 | 高水山 759m/岩茸石山 793m(最高峰)/惣岳山 756m |
| 所在地 | 東京都青梅市 |
| 山域 | 奥多摩 |
| 難易度目安 | 初級〜初中級 |
| コースタイム | 軍畑駅〜御嶽駅 縦走で約5〜6時間(休憩含む) |
| 歩行距離 | 約9km(縦走) |
| 累積標高差 | 約800m |
| 最寄り駅 | JR青梅線「軍畑駅」(スタート)・「御嶽駅」(ゴール) |
| トイレ | 軍畑駅・常福院(高水山)・御嶽駅周辺 |
| 梅雨の見どころ | ヤマアジサイ(6月中旬〜7月上旬)・深い樹林帯・苔 |
梅雨の高水三山が向いている理由
高水三山が梅雨の登山先として選ばれる理由は大きく3つあります。
1. 樹林帯が続き、雨天でも比較的快適
軍畑駅から御嶽駅まで、コースの大半が樹林帯の中を歩きます。標高が高い稜線に出ても木々に囲まれているため、稜線での突風・直接の雨に当たりにくい環境です。他の奥多摩の山と比べて、小雨程度なら不快感が少なく歩けます。
2. ヤマアジサイが見ごろ
6月中旬〜7月上旬にかけて、登山道沿いにヤマアジサイが咲きます。特に軍畑駅周辺〜高水山の登りでは登山道の脇に多く自生しており、淡い青紫色の花が雨に濡れた緑の中に映えます。梅雨ならではの花を楽しみながら歩けるコースです。
3. 電車で行きやすく、縦走で車の回収不要
JR青梅線の軍畑駅と御嶽駅は隣り合った駅で、どちらも新宿から約1時間20分〜1時間30分でアクセスできます。縦走しても帰りの電車は御嶽駅から乗ればよいだけで、車の回収やシャトルバスの心配がありません。梅雨の急な天候変化にも対応しやすい計画が立てられます。
梅雨の高水三山で知っておきたいこと
ヤマビル対策は必須(4〜11月)
奥多摩エリアでは梅雨の時期にヤマビルが活発になります。高水三山コースも例外ではなく、特に標高が低い軍畑駅周辺〜高水山への登りの樹林帯はヤマビルが出やすい環境です。対策をしないと、下山後に靴下の中で血が出ていることに気づくケースがあります。
- 長袖・長ズボン・ゲイター(スパッツ)を着用する
- 靴と靴下の境目にヒル忌避剤(ヒルさがりのジョニー等)をスプレーする
- 休憩中は地面に荷物を直置きせず、足元を定期的に確認する
雨天時は木の根・泥道が滑りやすい
雨で濡れた木の根や粘土質の土道は非常に滑りやすくなります。特に下りの場面で転倒リスクが高まるため、グリップ力のある登山靴と一歩一歩確実に踏む歩き方を意識してください。
午後の雷雨に注意
梅雨時期は午後から雷雨になるケースがあります。高水三山は比較的低い標高ですが、稜線上に出る時間帯には注意が必要です。早朝スタートを心がけ、13時ごろまでには下山を始めるスケジュールを組むのが安心です。
梅雨のおすすめコース
定番コース:軍畑駅 → 高水山 → 岩茸石山 → 惣岳山 → 御嶽駅(縦走)
軍畑駅(240m) → 高水山(759m) → 岩茸石山(793m) → 惣岳山(756m) → 御嶽駅
- 所要時間の目安:5〜6時間(休憩含む)
- 向いている人:奥多摩の山を初めて歩く人、梅雨の低山ハイクを楽しみたい人
- 特徴:起点・終点ともに駅直結でアクセス抜群。縦走なので同じ道を戻らなくて済む
| ポイント | 標高 | 前ポイントからのCT |
|---|---|---|
| 軍畑駅 | 約240m | スタート |
| 平溝橋(登山口) | 約250m | 約20分 |
| 常福院(高水山) | 約700m | 約1時間30分 |
| 高水山 | 759m | 約5分 |
| 岩茸石山 | 793m | 約40分 |
| 惣岳山 | 756m | 約40分 |
| 御嶽駅 | 約230m | 約1時間 |
- 歩行距離:約9km
- 累積標高差:約800m(登り)
軍畑駅から舗装路を約20分歩いて平溝橋の登山口へ。樹林帯の中を急登気味に登ると、常福院(高水山不動尊)に到着します。ここまでの道沿いにヤマアジサイが多く自生しており、6月の登りは花を楽しみながら歩けます。
常福院から高水山の山頂はすぐ。さらに40分ほど稜線を歩くと岩茸石山(793m)に到達します。ここが三山の中で最も展望が開けた山頂で、晴れた日には川苔山・棒ノ折山方面の山並みが広がります。梅雨の曇天でも稜線の緑が美しく、靄がかかると幻想的な雰囲気になります。
惣岳山は岩茸石山から約40分。山頂に青渭神社の奥社があります。その後は御嶽駅へ向かう下り一辺倒で、約1時間で駅に到着します。
ピストンコース:軍畑駅 → 岩茸石山 往復(短縮版)
時間や体力に不安がある場合、軍畑駅から岩茸石山だけを往復するコースもあります。
- 所要時間の目安:約4時間
- 向いている人:初めての奥多摩・時間を短くしたい人
- 特徴:三山のうち展望の良い岩茸石山だけを往復する。同じ道を戻るので、道に迷いにくい
梅雨ならではの見どころ
ヤマアジサイ(6月中旬〜7月上旬)
高水三山のコースには、ヤマアジサイが登山道沿いに多く自生しています。特に軍畑駅〜高水山の登山道(樹林帯)で多く見られ、6月中旬〜7月上旬が最も見ごろです。装飾花の少ない素朴な山のアジサイが、雨に濡れた緑の中に静かに咲く様子は、梅雨登山ならではの光景です。
常福院の苔と石段
高水山の山腹にある常福院(高水山不動尊)は、鎌倉時代創建と伝わる古刹です。石段や境内の石像は苔むしており、雨上がりや小雨の日には特に苔の緑が鮮やかに輝きます。梅雨の時期に訪れると、しっとりとした山の雰囲気が格別です。
岩茸石山の展望(晴れ間に)
岩茸石山(793m)は高水三山の中で唯一、周囲の眺望が開けた山頂を持ちます。梅雨の晴れ間には川苔山・棒ノ折山・奥多摩の山並みが見渡せます。完全な晴天でなくても、雲の切れ間から見える山の稜線は梅雨時期ならではの風景です。
深い樹林帯と静かな山
梅雨時期は登山者が少なく、人混みを避けて静かに歩けるのも高水三山の魅力です。奥多摩の豊かな広葉樹林が雨で潤い、沢の音や鳥の声が響く山歩きは、混雑シーズンとは全く異なる体験です。
服装
| 季節 | ポイント |
|---|---|
| 梅雨(6〜7月上旬) | ヤマビル対策が最重要。長袖・長ズボン・ゲイター着用。雨対策でレインウェア必携。蒸し暑いので速乾素材を選ぶ |
- ベースレイヤー:速乾性の長袖(蒸れにくい素材が快適)
- アウター:レインウェア(上下セパレートが必須。折りたたみ傘は風で使いにくい)
- ボトムス:ストレッチ素材のロングパンツ(裾はゲイターで覆う)
- 靴:グリップ力の高い登山靴(ゴアテックス内蔵の防水モデルが快適)
- ゲイター(スパッツ):ヤマビル対策として必携
- グローブ:濡れた岩・鎖場での滑り防止
- 帽子:雨よけのつばのある帽子(日差し対策も兼ねる)
持ち物チェックリスト
- 飲み物(500ml〜1L。コース上に補給場所はほぼない)
- 行動食・昼食
- レインウェア(上下セパレート・必携)
- ゲイター(スパッツ)(ヤマビル対策・必携)
- ヒル忌避剤(ヒルさがりのジョニー等・必携)
- 熊鈴
- 替えの靴下(濡れに備えて)
- 地図アプリ(YAMAP・ヤマレコなど)
- モバイルバッテリー
- ヘッドライト(曇り・雨で暗くなりやすい)
- 日焼け止め(晴れ間の強い日差し対策)
アクセス
公共交通の場合
スタート:JR青梅線「軍畑(いくさばた)駅」
- 新宿駅から青梅線直通または立川乗り換えで約1時間20分〜1時間30分
- 軍畑駅は無人駅。ICカード対応
ゴール:JR青梅線「御嶽(みたけ)駅」
- 御嶽駅から新宿へは約1時間30分
- 軍畑駅と御嶽駅の間は電車で約5分
軍畑駅〜御嶽駅の縦走は、電車の往復が完結する使い勝手の良い縦走コースです。始発電車(新宿6時台出発)に乗れば軍畑駅には7時台後半に到着でき、梅雨時期の午後の雷雨に備えた早朝スタートが可能です。
車の場合
高水三山は縦走コースのため、車の場合は軍畑駅周辺の駐車スペースに停め、下山後は御嶽駅からバスや電車で戻るか、バイクや自転車の回収が必要になります。公共交通でのアクセスの方が計画を立てやすく、梅雨時の急な天候変化にも対応しやすいため、電車利用が強くおすすめです。
トイレ
- 軍畑駅(駅トイレ)
- 常福院(高水山不動尊)境内
- 御嶽駅周辺
コース中のトイレは常福院のみです。軍畑駅出発前に済ませておくと安心です。
高水三山はどんな人に向いている?
- 奥多摩エリアを初めて歩く人
- 梅雨の時期にヤマアジサイを見ながら静かな山歩きを楽しみたい人
- 電車だけで行ける縦走コースを探している関東在住の人
- 高尾山や御岳山の次のステップとして、もう少し歩きごたえのある山を探している人
- 雨天でも歩きやすい樹林帯中心のコースに行きたい人
逆に、梅雨のヤマビルが苦手・どうしても避けたい場合は、12〜3月の冬季に訪れるのがおすすめです。冬はヤマビルがおらず、葉が落ちて岩茸石山からの展望も広がります。
梅雨の登山で気をつけること(共通)
レインウェアは必ず上下セパレートで
梅雨時の山では、折りたたみ傘は風で役に立たない場面がほとんどです。レインウェアの上下セパレートが必須です。防水透湿素材(ゴアテックス相当)のものを選ぶと、樹林帯の蒸し暑さでも快適さが段違いです。
雷鳴が聞こえたら即撤退
梅雨の午後は急激に雷雲が発達することがあります。雷鳴が聞こえたら、山頂・稜線に留まらず、即座に樹林帯へ移動し、低い姿勢で安全な場所へ移動してください。高水三山のコースは基本的に樹林帯の中ですが、岩茸石山の山頂付近は開けているため、長居しないよう注意してください。
早朝スタートを徹底する
梅雨時期の奥多摩は、午後から天気が崩れやすいです。軍畑駅を7〜8時台に出発し、13時ごろまでには惣岳山を越えて下山を始めるスケジュールが安全です。
まとめ
高水三山は、奥多摩エリアの中でも特に梅雨の時期に向いた山のひとつです。
- 樹林帯が続くコースで、小雨程度なら比較的快適に歩ける
- ヤマアジサイが6月中旬〜7月上旬に見ごろを迎える
- 電車だけで軍畑駅〜御嶽駅の縦走が完結し、計画が立てやすい
- 歩行距離9km・累積標高差800mとコンパクトで、奥多摩入門として最適
梅雨の山歩きではヤマビル対策(ゲイター・忌避剤)とレインウェア(上下セパレート)を準備し、早朝スタートで午後の雷雨を避ける計画を立てれば、梅雨の奥多摩を存分に楽しめます。ヤマアジサイの季節に、ぜひ一度歩いてみてください。