
写真:SGrabarczuk (WMF), Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)
登山装備にいくらかかる?予算別で揃える入門セット完全ガイド
目次
- はじめに
- まず結論|最初に優先すべき装備はこの3つ
- 登山装備一式のざっくり予算感
- 予算3万円前後の入門セット
- こんな人向け
- 配分の目安
- この予算での考え方
- 注意点
- 予算5万円前後の入門セット
- こんな人向け
- 配分の目安
- いちばんおすすめな理由
- この予算なら優先したいこと
- 予算8万円前後の入門セット
- こんな人向け
- 配分の目安
- この価格帯で得られるもの
- ただし最初から必須ではない
- 予算別で何を削っていい? 何は削らない?
- 削らないほうがいいもの
- 後回しでもよいもの
- どこで買うのがいい?
- 小物を入れると総額はいくらになる?
- 迷ったらこの順番で買うのがおすすめ
- よくある失敗
- 安すぎるレインウェアを買ってしまう
- 靴を見た目だけで決める
- いきなり全部ハイエンドでそろえる
- まとめ
- 関連記事
はじめに
登山を始めたいと思ったとき、かなり気になるのが「装備って結局いくらかかるの?」という点です。
結論からいうと、初心者向けの日帰り登山を始めるだけなら、最低限で約3万円前後、無理のない本命セットで約5万円前後、長く使う前提で約8万円前後がひとつの目安です。
もちろん、最初から全部を最高グレードでそろえる必要はありません。ただし、安く済ませようとしてはいけない装備もあります。この記事では、最初に何をそろえるべきか、どこにお金をかけるべきかを、予算別の入門セットとして整理します。
※価格帯は2026年4月時点の国内主要ブランド・公式通販の相場感をもとにした目安です。セールや型落ちで前後します。
まず結論|最初に優先すべき装備はこの3つ
登山初心者が最初に優先すべきなのは、いわゆる三種の神器です。
- 登山靴
- レインウェア
- ザック
この3つは、快適さだけでなく安全性に直結する装備です。逆にいえば、トレッキングポールや高級インナー、クッカー類などは最初からなくても始められます。
「予算が限られているなら何を削るか」ではなく、まずは「削ってはいけないものを押さえる」という考え方が大切です。
登山装備一式のざっくり予算感
日帰り低山〜一般的な初心者登山を想定すると、予算感はおおむね次のイメージです。
| 予算 | 向いている人 | 特徴 |
|---|---|---|
| 3万円前後 | まず1〜2回始めてみたい人 | 必要最低限。コスパ重視 |
| 5万円前後 | 今後も続けるつもりの人 | バランスが良く、いちばんおすすめ |
| 8万円前後 | 長く使いたい人 | 快適性と耐久性に余裕が出る |
大事なのは、同じ3万円でも「どこに配分するか」で満足度がかなり変わることです。
予算3万円前後の入門セット
こんな人向け
- まずは高尾山や筑波山などから始めたい
- 登山が自分に合うか試したい
- ただし最低限の安全性は確保したい
配分の目安
| 装備 | 目安予算 |
|---|---|
| 登山靴 | 10,000〜13,000円 |
| レインウェア | 8,000〜10,000円 |
| ザック | 5,000〜7,000円 |
| 小物類 | 3,000〜5,000円 |
| 合計 | 約28,000〜35,000円 |
この予算での考え方
3万円前後でそろえるなら、靴とレインウェアを優先して、ザックや小物はシンプルなものに寄せるのが基本です。
- 登山靴:防水のミドルカットか、少なくとも滑りにくいトレッキングシューズ
- レインウェア:上下セパレートの防水透湿モデル
- ザック:20〜25L前後のエントリーモデル
- 小物:ヘッドランプ、ボトル、帽子、簡単な防寒着
この価格帯では、靴やレインウェアを「街用」で代用しすぎると失敗しやすいです。逆にザックは、最初の数回なら必要十分なモデルでもなんとかなります。
注意点
3万円セットは、あくまで低山日帰りの入門用です。雨の日、岩場が多い山、秋以降の寒い時期まで快適に対応しようとすると、やや物足りなさが出てきます。
予算5万円前後の入門セット
こんな人向け
- これから継続して登山したい
- 日帰り低山だけでなく、標高1,500〜2,000m級にも行きたい
- 買い直しをできるだけ減らしたい
配分の目安
| 装備 | 目安予算 |
|---|---|
| 登山靴 | 15,000〜20,000円 |
| レインウェア | 15,000〜20,000円 |
| ザック | 10,000〜15,000円 |
| 小物類 | 5,000〜8,000円 |
| 合計 | 約45,000〜63,000円 |
いちばんおすすめな理由
初心者の最初の本命セットとして、いちばんバランスがいいのがこの価格帯です。
このあたりまで予算を出せると、
- 靴のフィット感がかなり改善する
- レインウェアの蒸れにくさが大きく変わる
- ザックの背負いやすさが上がる
といった差がはっきり出ます。
特にレインウェアは、安価すぎるモデルだと蒸れやすく、結局「暑い・重い・使いにくい」で持っていかなくなりがちです。5万円前後のセットなら、ちゃんと使える装備をそろえやすくなります。
この予算なら優先したいこと
- 靴は試着して足型に合うものを選ぶ
- レインウェアは上下セパレートの登山用を選ぶ
- ザックは20〜30Lで背負いやすさ重視
- 小物は必要最低限を着実にそろえる
今後も登山を続けるつもりなら、正直このラインから始めるのがいちばん後悔しにくいです。
予算8万円前後の入門セット
こんな人向け
- 最初からある程度しっかりした装備を買いたい
- 富士山やアルプスの入門ルートも視野に入れている
- 安物買いの買い直しを避けたい
配分の目安
| 装備 | 目安予算 |
|---|---|
| 登山靴 | 20,000〜28,000円 |
| レインウェア | 25,000〜35,000円 |
| ザック | 12,000〜20,000円 |
| 小物類 | 8,000〜12,000円 |
| 合計 | 約65,000〜95,000円 |
この価格帯で得られるもの
8万円前後になると、単に「登れる」だけでなく、快適性と汎用性が一気に上がります。
- 靴のホールド感やソール性能に余裕がある
- レインウェアの透湿性が高く、長時間着ても不快感が少ない
- ザックの背面設計やフィット感がよく、疲れにくい
この予算帯なら、春秋の一般登山から夏山の日帰り・山小屋泊の入口くらいまで、かなり長く使えるセットが組めます。
ただし最初から必須ではない
快適なのは確かですが、初心者が最初から8万円コースでないと危険というわけではありません。続くかどうかわからない段階なら、5万円前後のセットから始めて十分です。
予算別で何を削っていい? 何は削らない?
削らないほうがいいもの
- 登山靴
- レインウェア
- ヘッドランプ
- 防寒着
このあたりは安全に関わるので、節約しすぎると後悔しやすいです。
後回しでもよいもの
- トレッキングポール
- 高級なベースレイヤー
- クッカー類
- サブバッグ
- 山専用の高機能アクセサリー類
最初のうちは「なくても登れるもの」にお金をかけすぎないほうが、全体の完成度が上がります。
どこで買うのがいい?
初心者は、できれば登山専門店かアウトドア専門店で試着するのがおすすめです。
特に次の2つはネットだけで決めないほうが失敗しにくいです。
- 登山靴
- ザック
同じ価格帯でも、足型や背負い心地の相性で満足度が大きく変わります。靴はサイズ感、ザックは背面長や肩の当たり方を確認したいところです。
一方で、ヘッドランプやボトル、簡単な小物はネットや量販店でも選びやすいです。
小物を入れると総額はいくらになる?
初心者が見落としやすいのが、小物を足した総額です。三種の神器だけでなく、次のものも必要になります。
- ヘッドランプ
- 水筒やボトル
- 帽子
- 防寒着
- 行動食
- モバイルバッテリー
このあたりを足すと、三種の神器だけで見た金額より5,000〜15,000円ほど上振れしやすいです。記事や動画で「3万円でそろう」と言っていても、小物を含むかどうかで印象はかなり変わります。
迷ったらこの順番で買うのがおすすめ
予算が一気に出せないなら、次の順番でそろえると無理がありません。
- 登山靴
- レインウェア
- ザック
- ヘッドランプ・防寒着などの小物
- ポールや高機能ウェアなどの快適装備
この順番なら、安全性を落としすぎずにスタートしやすいです。
よくある失敗
安すぎるレインウェアを買ってしまう
街用の簡易雨具や蒸れやすい上下で済ませると、結局使いにくくて買い直しになりやすいです。
靴を見た目だけで決める
登山靴はブランド名やデザインより、足に合うかどうかが優先です。見た目が気に入っても、かかとが浮く・つま先が当たるなら避けたほうが無難です。
いきなり全部ハイエンドでそろえる
悪くはありませんが、登山スタイルが固まる前だと「本当はもっと軽い靴がよかった」「ザック容量が合わなかった」とズレることもあります。
まとめ
登山装備の入門セットは、ざっくり言えば3万円で最低限、5万円で本命、8万円で長く使えるというイメージです。
最初にお金をかけるべきなのは、登山靴・レインウェア・ザックの3つです。特に「安全に関わる装備は削りすぎない」「快適装備は後回しでもいい」という考え方を持っておくと、予算の中でも失敗しにくくなります。
これから登山を始めるなら、無理に全部を高級品にする必要はありません。ただし、安さだけで選びすぎると結局買い直しやすいので、最初の1セットは5万円前後を目安に考えるとバランスが取りやすいです。
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