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槍ヶ岳 登山ガイド|上高地(槍沢)コース・新穂高(飛騨沢)・表銀座・裏銀座縦走と槍ヶ岳山荘・槍沢ロッヂ情報【2026年】

写真:Alpsdake, Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)/槍ヶ岳山頂から見た槍ヶ岳山荘

·⛰ 槍ヶ岳 (3,180m)·長野県・岐阜県·難易度: 中級〜上級·⏱ 上高地〜槍沢〜槍ヶ岳 往復約20時間00分(長野県グレーディング)

槍ヶ岳 登山ガイド|上高地(槍沢)コース・新穂高(飛騨沢)・表銀座・裏銀座縦走と槍ヶ岳山荘・槍沢ロッヂ情報【2026年】

北アルプス・槍ヶ岳(標高3,180m、日本第5位の高峰)の登山ガイド。上高地(槍沢)コース、新穂高温泉(飛騨沢・右俣)コース、表銀座・裏銀座縦走、大キレットの参考タイムと難易度、槍ヶ岳山荘・槍沢ロッヂ・殺生小屋の2026年営業期間・料金、穂先登頂時のヘルメットレンタル情報を公式情報に基づき解説します。

目次

  1. 基本情報
  2. ルート・コースタイム
  3. 長野県・日本百名山山岳グレーディング(槍ヶ岳関連ルート)
  4. 1. 上高地(槍沢)コース
  5. 2. 新穂高コース(右俣谷・飛騨沢ルート)
  6. 3. 表銀座縦走コース(中房温泉〜燕山荘〜大天井ヒュッテ〜東鎌尾根〜槍ヶ岳)
  7. アクセス(上高地・新穂高温泉・中房温泉)
  8. 上高地方面
  9. 新穂高温泉方面
  10. 中房温泉方面(表銀座縦走)
  11. 山小屋・テント場(2026年営業情報)
  12. 冬期小屋・夏期診療所・飲料水
  13. 見どころ・注意点
  14. 槍の穂先(頂上)への登頂とヘルメット着用推奨
  15. 季節ごとの装備と早出早着
  16. 参考リンク

槍ヶ岳(やりがたけ)は、飛騨山脈(北アルプス)南部、長野県(松本市・大町市)と岐阜県(高山市)の県境に位置する標高3,180mの山です。槍ヶ岳山荘公式サイトでは「日本で5番目に高い山」として紹介されており、1828年(文政11年)7月20日に修行僧・播隆上人が中田又重郎の案内で初登頂しました(槍ヶ岳山荘グループ「槍ヶ岳山荘」、同「槍ヶ岳について」、長野県「山岳グレーディング一覧表」)。日本百名山にも選定されています(10県2地域「日本百名山グレーディングルート一覧表」)。

登山口は大きく上高地・新穂高温泉・中房温泉(および高瀬ダム)に分かれ、最も一般的な上高地(槍沢)コースのほか、新穂高温泉から槍平小屋を経由する飛騨沢(右俣)コース、中房温泉から燕岳・大天井岳・東鎌尾根を歩く表銀座縦走コース、高瀬ダムから烏帽子岳・三俣蓮華岳・双六岳・西鎌尾根を歩く裏銀座縦走コース、穂高連峰から大キレットを越える縦走路が設定されています(槍ヶ岳山荘グループ「ルート案内」)。

本記事では、長野県・10県2地域山岳グレーディング、槍ヶ岳山荘グループ、および北アルプス山小屋友交会の公式情報に基づき、主要ルートとコースタイム、山小屋・テント場の2026年営業情報、アクセス、穂先登頂時の注意点を解説します。

基本情報

項目 内容
標高 3,180m(日本で5番目に高い山)
所在地 長野県松本市・大町市、岐阜県高山市
主な登山口 上高地(標高1,504m)、新穂高温泉(標高1,091m)、中房・燕岳登山口(標高1,455m)、高瀬ダム(標高1,271m)
主な山小屋 槍ヶ岳山荘、殺生小屋、槍沢ロッヂ、ヒュッテ大槍、槍平小屋、南岳小屋、大天井ヒュッテ
難易度(山岳グレーディング) 上高地往復:体力度8・技術的難易度C/新穂高(飛騨乗越)往復:体力度7・技術的難易度C/表銀座縦走:体力度9・技術的難易度C/裏銀座縦走:体力度10・技術的難易度C/大キレット周回:体力度9・技術的難易度E

出典:長野県「長野県山岳グレーディング一覧表(2026年版)」、10県2地域「日本百名山グレーディングルート一覧表」、槍ヶ岳山荘グループ「槍ヶ岳山荘」

ルート・コースタイム

長野県・日本百名山山岳グレーディング(槍ヶ岳関連ルート)

長野県および10県2地域(日本百名山)の山岳グレーディング一覧表では、以下の主要ルートが設定されています(コースタイムは休憩を含まない目安時間)。

ルート 体力度 技術的難易度 参考コースタイム ルート長 累積登り/下り
上高地〜槍沢〜槍ヶ岳 往復 8(2〜3泊以上が適当) C 20時間00分(20.0時間) 39.1km 2,130m/2,130m
新穂高温泉〜飛騨乗越〜槍ヶ岳 往復 7(2〜3泊以上が適当) C 17時間00分(17.0時間) 26.4km 2,410m/2,410m
新穂高温泉〜南岳新道・千丈分岐〜槍ヶ岳 周回 8(2〜3泊以上が適当) D 19時間48分(19.8時間) 28.5km 2,740m/2,740m
【周回】双六岳→槍ヶ岳(新穂高温泉発着・飛騨乗越経由) 8(2〜3泊以上が適当) C 22時間12分(22.2時間) 32.7km 2,730m/2,730m
【縦走】表銀座(中房・燕岳登山口〜大天井岳〜東鎌尾根〜槍ヶ岳〜上高地) 9(2〜3泊以上が適当) C 25時間18分(25.3時間) 37.5km 3,070m/3,020m
【縦走】裏銀座(高瀬ダム〜烏帽子岳〜三俣蓮華岳〜双六岳〜槍ヶ岳〜上高地) 10(3泊以上が適当) C 32時間18分(32.3時間) 47.8km 3,840m/3,600m
【周回】大キレット(上高地〜北穂高岳〜大キレット〜槍ヶ岳〜上高地) 9(2〜3泊以上が適当) E 25時間12分(25.2時間) 41.7km 2,650m/2,650m

出典:長野県「長野県山岳グレーディング一覧表(2026年版)」、10県2地域「日本百名山グレーディングルート一覧表」

1. 上高地(槍沢)コース

最も一般的なルートで、上高地から明神・徳沢・横尾と梓川沿いの平坦な道を歩き、横尾から槍沢へ入って槍沢ロッヂ・ババ平・大曲・天狗原分岐・殺生小屋を経て槍ヶ岳山荘・穂先(頂上)へ登ります。槍ヶ岳山荘グループの案内では、1日目に槍沢ロッヂ(または殺生小屋)に宿泊し、2日目に槍ヶ岳山荘(または殺生小屋)に泊まって3日目に下山する2泊3日以上の行程が推奨されています(槍ヶ岳山荘グループ「よくある質問」、同「殺生小屋」)。

区間別の参考歩行時間(無雪期・休憩含まず)

  • 北アルプス山小屋友交会「槍沢ロッヂ」掲載の目安
    • 登り:上高地 →(4時間20分)→ 槍沢ロッヂ(標高1,820m) →(4時間40分)→ 槍ヶ岳山荘 →(約30分)→ 槍ヶ岳穂先(頂上)
    • 下り:槍ヶ岳穂先 →(約30分)→ 槍ヶ岳山荘 →(3時間30分)→ 槍沢ロッヂ →(4時間00分)→ 上高地
  • 槍ヶ岳山荘グループ「殺生小屋」掲載のモデルルート目安
    • 登り:上高地 →(3時間50分)→ 横尾 →(1時間30分)→ 槍沢ロッヂ →(2時間10分)→ 天狗原分岐 →(2時間10分)→ 殺生小屋 →(東鎌尾根経由40分)→ 槍ヶ岳山荘 →(往復1時間00分)→ 槍ヶ岳頂上
    • 下り(殺生小屋から上高地):殺生小屋 →(6時間20分)→ 上高地

出典:北アルプス山小屋友交会「槍沢ロッヂ」、槍ヶ岳山荘グループ「殺生小屋」、同「よくある質問」

2. 新穂高コース(右俣谷・飛騨沢ルート)

岐阜県側の新穂高温泉(新穂高登山指導センター)から右俣林道を進み、穂高平小屋・白出沢・滝谷出合・槍平小屋・千丈乗越分岐・飛騨乗越を経て槍ヶ岳山荘へ至るルートです(槍ヶ岳山荘グループ「新穂高温泉から槍ヶ岳山荘まで【新穂高コース】」)。

  • 登りの目安(新穂高温泉〜槍ヶ岳山荘:計約8時間30分):新穂高温泉 →(1時間弱)→ 穂高平小屋 →(3時間30分:途中白出沢まで1時間強、白出沢〜槍平小屋約2時間30分)→ 槍平小屋 →(4時間強)→ 槍ヶ岳山荘

出典:槍ヶ岳山荘グループ「新穂高温泉から槍ヶ岳山荘まで【新穂高コース】」

滝谷出合・南沢・チビ沢の渡渉に関する注意

白出沢から槍平小屋の間にはチビ沢・滝谷出合・南沢の3つの沢を渡る箇所があります。特に滝谷出合は2018年7月の大雨で木橋が流出し地形も変わったため、現在は橋が架けられておらず浅瀬を渡渉する必要があります。大雨の際には増水して通行不能となるため、事前の天候確認と槍平小屋のライブカメラ等での状況確認が不可欠です(槍ヶ岳山荘グループ「新穂高温泉から槍ヶ岳山荘まで【新穂高コース】」)。

3. 表銀座縦走コース(中房温泉〜燕山荘〜大天井ヒュッテ〜東鎌尾根〜槍ヶ岳)

安曇野市の中房・燕岳登山口から合戦尾根を登り、燕山荘・切通し岩・大天井ヒュッテ・ヒュッテ西岳・水俣乗越・東鎌尾根(ヒュッテ大槍)を経て槍ヶ岳山荘へ至る2泊3日〜3泊4日の縦走コースです(槍ヶ岳山荘グループ「中房温泉から大天井ヒュッテまで」、同「大天井ヒュッテ〜西岳〜槍ヶ岳山荘」)。

  • 1日目(中房温泉〜大天井ヒュッテ:計7時間00分):中房温泉 →(3時間00分)→ 合戦小屋 →(1時間00分)→ 燕山荘 →(2時間00分)→ 切り通し岩 →(1時間00分)→ 大天井ヒュッテ
  • 2日目(大天井ヒュッテ〜西岳〜東鎌尾根〜槍ヶ岳山荘:計6時間40分):大天井ヒュッテ → ビックリ平 → 赤岩岳北峰(ヒュッテから約1時間) → ヒュッテ西岳 → 水俣乗越(西岳から約300m下降) → 東鎌尾根(窓・ヒュッテ大槍、標高差約700mの登り) →(ヒュッテ大槍から40分)→ 槍ヶ岳山荘

出典:槍ヶ岳山荘グループ「中房温泉から大天井ヒュッテまで【表銀座コース】」、同「大天井ヒュッテ〜西岳〜槍ヶ岳山荘【表銀座コース】」

アクセス(上高地・新穂高温泉・中房温泉)

上高地方面

  • 公共交通機関:JR松本駅からアルピコ交通上高地線で約30分の「新島々駅」下車、路線バスに乗り換えて約1時間25分で上高地バスターミナルに着きます(松本バスターミナルから上高地への直通バスもあり)(槍ヶ岳山荘グループ「アクセス」)。
  • マイカー:上高地は通年マイカー規制のため、長野県側は「沢渡(さわんど)」駐車場、岐阜県側は「平湯温泉(あかんだな)」駐車場に駐車し、シャトルバスまたはタクシーに乗り換えます(槍ヶ岳山荘グループ「アクセス」)。

新穂高温泉方面

中房温泉方面(表銀座縦走)

山小屋・テント場(2026年営業情報)

槍ヶ岳山荘グループの山小屋宿泊はすべて1名から事前予約制(宿泊予定日の1ヶ月前朝9時よりWEBまたは電話で受付)です。一方、各小屋のテント場(野営場)はすべて予約不要(先着順)です(槍ヶ岳山荘グループ「山小屋のご利用について(2026年)」)。

施設名 2026年開設期間 2026年宿泊料金(大人1名・税込・宿泊税200円込) テント場(予約不要・1泊1名2,000円)
槍ヶ岳山荘(穂先直下・標高約3,060m) 4月27日(月)〜11月3日(火) 1泊2食16,000円/1泊3食(弁当付)17,500円/1泊夕食14,500円/1泊朝食12,700円/素泊まり11,200円 39張(小屋南50m、水1L=200円)。満場時は殺生小屋テント場等を利用
殺生小屋(槍ヶ岳山荘直下) 6月6日(土)〜10月11日(日) 1泊2食16,000円/素泊まり11,200円(※1泊3食プランなし) 80張(小屋横・槍沢ルート沿い、水1L=200円)
槍沢ロッヂ(槍沢左岸・標高1,820m) 4月27日(月)〜11月3日(火) 1泊2食16,000円/1泊3食(弁当付)17,500円/素泊まり11,200円(浴室あり・17:00まで) 60張(ロッヂから上部徒歩約30分の「ババ平」キャンプ指定地。水場は6月末〜10月末頃)
南岳小屋 7月11日(土)〜10月11日(日) 1泊2食16,000円/素泊まり11,200円 50張(小屋前、水1L=100円)
大天井ヒュッテ 7月11日(土)〜10月11日(日) 1泊2食16,000円/素泊まり11,200円 テント場なし

出典:槍ヶ岳山荘グループ「山小屋のご利用について(2026年)」、同「槍ヶ岳山荘」、同「槍沢ロッヂ」、北アルプス山小屋友交会「槍沢ロッヂ」

冬期小屋・夏期診療所・飲料水

  • 冬期小屋:槍ヶ岳山荘(山荘正面北側の建物、入口は槍沢側の落とし戸)および南岳小屋にはオフシーズンに利用できる冬期小屋があります。槍ヶ岳山荘の冬期小屋使用料は1名1日1,000円(使用者ノートに記入し料金箱へ納入)です(槍ヶ岳山荘グループ「山小屋のご利用について」、同「槍ヶ岳山荘」)。
  • 夏期診療所:槍ヶ岳山荘には夏期(7月20日頃〜8月20日頃)に東京慈恵会医科大学槍ヶ岳診療所が開設されます(保険外診療)(槍ヶ岳山荘グループ「槍ヶ岳山荘」)。
  • 飲料水:槍ヶ岳山荘では天水(雨水・雪)に頼っており、山荘宿泊者は玄関ホール洗面所の水を無料で利用できますが、テント泊・通過者はフロントで1L=200円で購入します(槍ヶ岳山荘グループ「槍ヶ岳山荘」)。

見どころ・注意点

槍の穂先(頂上)への登頂とヘルメット着用推奨

  • 所要時間と混雑:槍ヶ岳山荘から穂先(標高3,180m)までは通常片道約30分です。お盆などの最盛期には渋滞で片道2時間以上かかることもあるため、早めに山荘へ到着するか翌朝ゆとりをもって登ることが推奨されています(槍ヶ岳山荘グループ「よくある質問」)。
  • 荷物のデポとポール置き場:穂先は鎖とハシゴが連続する岩壁で両手を使うため、大型ザックやトレッキングポール・杖は山荘周辺に置き、サブザック(防寒着・カメラ等のみ)で登ることが強く推奨されています(槍ヶ岳山荘グループ「よくある質問」)。
  • ヘルメット着用推奨とレンタル:北アルプス槍・穂高連峰は長野県山岳遭難防止対策協会による「山岳ヘルメット着用推奨山域」に指定されています。ヘルメットを持参していない場合、槍ヶ岳山荘および殺生小屋の売店で当日レンタル(1回500円、貸出時間1〜2時間、予約不可、槍ヶ岳山荘は大人用60個・子ども用数個用意)が可能です(槍ヶ岳山荘グループ「山小屋のご利用について」、同「よくある質問」)。

季節ごとの装備と早出早着

  • 残雪・初雪への備え:4月下旬〜6月は残雪が多く(雪の多い年は7月まで)、アイゼンやピッケルが必要です。また9月下旬の紅葉ピークを過ぎると10月初旬から降雪が始まり、10月中旬以降は本格的な冬山装備が必要となります(槍ヶ岳山荘グループ「槍ヶ岳について」、同「よくある質問」)。
  • 午後3時までの山小屋到着:槍ヶ岳山荘グループでは、安全登山のため午後3時までに山小屋へ到着する「早出早着」を呼びかけています(やむを得ず到着が午後5時を過ぎる場合は当日午前中に現地山小屋へ電話連絡が必要)(槍ヶ岳山荘グループ「山小屋のご利用について」)。

参考リンク

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執筆・確認

山日記編集部

実際の山行記録や公的機関・自治体の最新情報をもとに、登山ルート・装備・安全対策をわかりやすく整理して発信しています。 登山道・交通・施設情報は変わるため、記事公開後も必要に応じて更新し、最新確認先も案内しています。

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