
Oyama no taisho, Wikimedia Commons(Public domain)/赤石山から望む岩菅山(左)と裏岩菅山(右)
岩菅山・裏岩菅山 登山ガイド|岩菅山登山口(聖平)・東館山・アライタ沢コースのグレーディングとアクセス情報【2026年】
長野県山ノ内町・志賀高原にそびえる日本二百名山の岩菅山(標高2,295m)と志賀高原最高峰の裏岩菅山(標高2,341m)の登山ガイド。長野県山のグレーディングに基づく岩菅山登山口〜裏岩菅山往復コース(3B)と、志賀高原ビジターセンター公式の東館山・アライタ沢コース、山頂避難小屋・携帯トイレブース情報を整理します。
目次
- 岩菅山・裏岩菅山の概要
- ルート解説(長野県山のグレーディング・志賀高原公式案内)
- 1. 岩菅山登山口(聖平)〜 ノッキリ 〜 岩菅山 〜 裏岩菅山 往復コース
- 2. 東館山山頂(ゴンドラ利用)・アライタ沢 周回/往復コース(志賀高原公式)
- アクセスと山頂施設(避難小屋・携帯トイレブース)情報
- 1. 公共交通機関・マイカーでのアクセス
- 2. 岩菅山山頂のシェルター(避難小屋)と携帯トイレ専用ブース
- 見どころ
- 1. ノッキリ〜岩菅山〜裏岩菅山の森林限界上の稜線と北アルプス展望
- 2. シラネアオイやヒメシャジンなど6月〜9月の高山植物
- 注意点と安全登山のポイント
- 1. ぬかるみ・植生保護とクマ対策
- 2. 裏岩菅山から先(切明温泉方面)の長距離縦走路への注意
- 参考リンク
岩菅山・裏岩菅山の概要
岩菅山(いわすげやま・標高2,295m)は、長野県下高井郡山ノ内町の志賀高原北東部に位置する上信越高原国立公園の山で、「日本二百名山」に選定されています。岩菅山山頂から北東へ稜線を辿った先にある**裏岩菅山(うらいわすげやま・標高2,341m)**が志賀高原エリアの最高峰であり、2座をあわせて往復する登山が広く行われています。
森林限界上の開けた稜線からは、北アルプス(白馬連峰〜穂高連峰)や妙高山・火打山・高妻山などの北信五岳、苗場山、佐武流山、鳥甲山まで広大な展望が得られ、6月から9月にかけてはシラネアオイ、イブキジャコウソウ、ヒメシャジン、ダイモンジソウなどの高山植物が咲く花の山としても知られています(志賀高原ビジターセンター・環境省公式案内)。また、長野県の指定登山口(岩菅山登山口、岩菅山・赤石山登山口)対象山岳であり、登山計画書(登山届)の提出が必要です。
ルート解説(長野県山のグレーディング・志賀高原公式案内)
「長野県山のグレーディング(2026年版)」に掲載されている岩菅山登山口〜裏岩菅山往復ルート、および志賀高原ビジターセンター(志賀高原観光協会)公式の「岩菅山登山コース」のデータは以下の通りです。
| ルート名 | 体力度 | 技術的難易度 | 参考コースタイム | ルート長 | 累積登り / 下り |
|---|---|---|---|---|---|
| 岩菅山(岩菅山登山口〜裏岩菅山往復)(長野県グレーディング) | 3 | B | 7.0時間 | 12.4km | 950m / 950m |
| 岩菅山登山コース(東館山起点/アライタ沢起点・志賀高原公式) | — | 上級(志賀高原基準) | 6時間30分 | 9.5km | —(東館山起点はゴンドラ利用可・高低差700m) |
※長野県グレーディングの体力度3は「日帰りが可能」、技術的難易度Bは「沢、崖、場所により雪渓などを通過。急な登下降がある。登山経験が必要、地図読み能力があることが望ましい」ランクです。
1. 岩菅山登山口(聖平)〜 ノッキリ 〜 岩菅山 〜 裏岩菅山 往復コース
県道471号(奥志賀公園栄線)沿いの岩菅山登山口(標高1,580m)から入山し、用水路沿いの道や樹林帯を登って「聖平(ひじりだいら)」・アライタ沢分岐を経て稜線上の鞍部**「ノッキリ」へ出て、急坂を登り切って岩菅山(標高2,295m)、さらに展望の稜線を歩いて最高峰の裏岩菅山(標高2,341m)**を往復するコースです。
コースデータ(長野県山のグレーディング 2026年版)
- 体力度 / 技術的難易度: 体力度 3 / 難易度 B
- 合計コースタイム: 7.0時間
- ルート長: 12.4km
- 累積標高差: 登り 950m / 下り 950m
- 主な経由地: 岩菅山登山口(標高1,580m) ⇄ 聖平 ⇄ ノッキリ(稜線分岐) ⇄ 岩菅山(2,295m) ⇄ 裏岩菅山(2,341m)
2. 東館山山頂(ゴンドラ利用)・アライタ沢 周回/往復コース(志賀高原公式)
志賀高原ビジターセンター公式の「岩菅山登山コース」として案内されているルートで、東館山起点(東館山ゴンドラリフトで東館山山頂駅へ上がり、東館山高山植物園・寺子屋峰・金山沢ノ頭を経てノッキリから岩菅山へ至る稜線縦走路)と、一の瀬方面のアライタ沢起点(アライタ沢渡渉点を経てノッキリへ登るルート)の2コースがあり、両者を組み合わせて周回することも可能です(環境省の歩道巡視記録でも、東館山山頂→金山沢の頭→ノッキリ→岩菅山山頂→ノッキリ→アライタ沢→一の瀬バス停の周回コースが紹介されています)。
コースデータ(志賀高原ビジターセンター公式)
- 志賀高原公式コース難易度: 上級
- 参考所要時間: 6時間30分
- 距離: 9.5km(標高差700m)
- 注意点: 東館山ゴンドラリフト(または志賀高原ゴールデンライン)を利用する場合は、営業期間および下りの最終乗車時刻を事前に確認し、余裕をもって行動計画を立ててください。
アクセスと山頂施設(避難小屋・携帯トイレブース)情報
1. 公共交通機関・マイカーでのアクセス
- 公共交通機関: JR北陸新幹線「長野駅」東口から長電バス(急行志賀高原線)、または長野電鉄「湯田中駅」から路線バスで志賀高原(「志賀高原山の駅」「一の瀬」等)へアクセスします。
- マイカー: 上信越自動車道「信州中野IC」から国道292号(志賀中野有料道路・志賀草津道路)を経て一の瀬・奥志賀方面(県道471号)へ進みます。
2. 岩菅山山頂のシェルター(避難小屋)と携帯トイレ専用ブース
志賀高原ビジターセンター公式案内の通り、岩菅山山頂(標高2,295m)には以下の施設があります。
- 山頂シェルター(避難小屋): 緊急時の風雨退避用シェルターが設置されています。
- 携帯トイレ専用ブース: 2026年シーズンは2026年6月12日以降利用可能となっています。トイレットペーパーの設置はなく、使用済みの携帯トイレは自然環境保全のため必ず各自で持ち帰りが必要です。入山前に携帯トイレを用意してください。
見どころ
1. ノッキリ〜岩菅山〜裏岩菅山の森林限界上の稜線と北アルプス展望
ノッキリから岩菅山、さらに最高峰の裏岩菅山へと続く稜線は視界が大きく開け、西に北アルプスの大パノラマと北信五岳(妙高山・火打山・黒姫山・戸隠山・飯縄山)、北東に秋山郷の鳥甲山・佐武流山・苗場山を一望できます。
2. シラネアオイやヒメシャジンなど6月〜9月の高山植物
東館山高山植物園から金山沢ノ頭・岩菅山にかけての登山道沿いでは、6月から9月にかけてシラネアオイ、イブキジャコウソウ、ヒメシャジン、ヤマトリカブト、ダイモンジソウなどの高山植物や、山頂岩場のシモフリゴケ・地衣類を観察することができます(環境省・志賀高原ビジターセンター公式案内)。
注意点と安全登山のポイント
1. ぬかるみ・植生保護とクマ対策
環境省中部地方環境事務所の歩道状況報告(2026年7月)によると、登山道には所々にぬかるみがあり、足場となる石や木材を利用して通過する必要があります。また、ノッキリ〜岩菅山間の急坂では植生保護のため歩道を外れてショートカットしないよう呼びかけられています。上信越高原国立公園の特別保護地区等にあたるため植物の採取は厳禁であり、ツキノワグマ対策として熊鈴・ラジオ・笛などの携行が必要です。
2. 裏岩菅山から先(切明温泉方面)の長距離縦走路への注意
裏岩菅山から北へ続く烏帽子岳・切明温泉方面の縦走路は、毎年8月末〜10月上旬にかけて刈払い作業が行われる長大な上級ルートであり、日帰りの一般登山では裏岩菅山で折り返す計画が基本となります。また、登山口では必ず登山計画書(登山届)を提出してください。
参考リンク
執筆・確認
山日記編集部
実際の山行記録や公的機関・自治体の最新情報をもとに、登山ルート・装備・安全対策をわかりやすく整理して発信しています。 登山道・交通・施設情報は変わるため、記事公開後も必要に応じて更新し、最新確認先も案内しています。
