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石鎚山(天狗岳) 登山レポート|土小屋から二の鎖・三の鎖(迂回路)を経て弥山と西日本最高峰・天狗岳(1,982m)のナイフリッジを往復した記録

弥山から正面に望む西日本最高峰・天狗岳(標高1,982m)(2026年9月1日 筆者撮影)

·⛰ 石鎚山(弥山・天狗岳) (1,982m)·愛媛県·難易度: 中級·⏱ 約4時間40分

石鎚山(天狗岳) 登山レポート|土小屋から二の鎖・三の鎖(迂回路)を経て弥山と西日本最高峰・天狗岳(1,982m)のナイフリッジを往復した記録

2026年9月1日に愛媛県の日本百名山・石鎚山(標高1,982m)を土小屋登山口から日帰り往復した登山レポートです。石鎚スカイラインの夜間閉鎖に伴い入口の駐車場で車中泊した実体験や、前日の雨で滑りそうだったため二の鎖・三の鎖を綺麗に整備された迂回路で登った判断、そして高所恐怖症の人は足がすくむほど怖かった天狗岳(1,982m)ナイフリッジのリアルな体感とコースタイム(距離9.3km・行動4時間39分)を詳しくまとめました。"

目次

  1. 山行データとコースタイム実測記録
  2. 当日のタイムテーブル(実測GPSログ)
  3. 【出発前の重要ポイント】土小屋で車中泊するつもりが夜間閉鎖!石鎚スカイライン入口駐車場での車中泊体験
  4. 石鎚山の山頂部の構造:「整備された迂回路がある鎖場」と「迂回路のない天狗岳ナイフリッジ」
  5. 実録レポート①:土小屋登山口から第一ベンチへ、大迫力の石鎚山と対面(07:33〜08:32)
  6. 実録レポート②:前日の雨で滑りそうだったため「二の鎖・三の鎖」は迂回路へ!驚くほど綺麗に整備された階段道(08:32〜09:44)
  7. 実録レポート③:本当に怖かった天狗岳(1,982m)のナイフリッジ!高所恐怖症の人は要注意(09:44〜10:36)
  8. 実録レポート④:弥山から整備された迂回路とトラバース道で土小屋へ下山(10:36〜12:12)
  9. 石鎚山(土小屋登山口)のアクセス・夜間閉鎖・駐車場・設備情報まとめ
  10. 石鎚山(土小屋〜天狗岳)を実際に歩いて分かった3つの実践アドバイス
  11. 1. 前日の雨や濡れている日は迷わず「迂回路」へ!驚くほど綺麗に整備されている
  12. 2. 天狗岳のナイフリッジは本当に怖い!高所恐怖症の方は弥山で判断を
  13. 3. 車中泊・前夜入りなら「石鎚スカイラインのゲート閉鎖時刻」を必ずチェック

2026年9月1日(火)、前日の徳島県・剣山(標高1,955m)に続いて、愛媛県西条市と久万高原町の境にそびえる日本百名山・日本七霊山のひとつ、石鎚山(いしづちさん・標高1,982m)を土小屋(つちごや)登山口から日帰りで歩いてきました。

四国最高峰であり「西日本最高峰(標高1,982m)」でもある石鎚山は、間近で見上げると圧倒されるほどの大迫力を持った岩峰です。今回の山行では、前夜にレンタカーで土小屋へ向かおうとしたところ「石鎚スカイラインが夜間閉鎖(ゲート閉鎖)」で通れなかったため、スカイライン入口のトイレ付き駐車場で車中泊し、翌朝ゲートが開いてから土小屋へ上がって7時33分にスタートしました。

また、登山前日に雨が降っており岩場や鎖が濡れて滑りそうだったため、名物の「二の鎖・三の鎖」は無理をせず西側の迂回路(巻道階段)を選択しました。この迂回路が驚くほど綺麗に整備されていて歩きやすかった一方、弥山(1,974m)から最高峰の天狗岳(1,982m)へ渡るナイフリッジは両側がスパッと切れ落ちていて本当に怖く、高所恐怖症の人はかなり不安を感じるスリリングな岩稜でした。

この記事では、当日の実測GPSログ(距離9.3km・行動時間4時間39分・累積標高差600m)と現地で撮影した6枚の写真、自作図解をもとに、石鎚スカイラインでの車中泊の注意点、雨上がりの鎖場と迂回路の選び方、そして天狗岳ナイフリッジのリアルな体感を詳しくレポートします。

石鎚山・弥山の展望所から正面に望む、西日本最高峰・天狗岳(標高1,982m)の鋭く切れ落ちた岩峰とナイフリッジの稜線
弥山(標高1,974m)から正面に望む西日本最高峰・天狗岳(標高1,982m)。北側(写真左側)が垂直に近い断崖として切れ落ちた大迫力のナイフリッジの先に、天狗岳と南尖峰が連なる(2026年9月1日 09:38 筆者撮影)

山行データとコースタイム実測記録

まずは、2026年9月1日の山行データと、GPSログに基づく各地点の通過時刻・標高・累計距離の一覧です。

項目 内容
山行日 2026年9月1日(火)日帰り
山域・山名 石鎚山(弥山 1,974m / 最高峰・天狗岳 1,982m / 愛媛県西条市・久万高原町・日本百名山)
アクセス・前泊 レンタカー利用。石鎚スカイラインが夜間閉鎖だったため、石鎚スカイライン入口の大きめの駐車場(トイレあり)で車中泊し、早朝ゲート開門後に土小屋へ移動
登山口・形態 土小屋(つちごや)登山口(標高約1,498m)発着・ピストン(往復)
ルート概要 土小屋 → 第一ベンチ → 第二・第三ベンチ → 東稜分岐 → 二の鎖下 →(前日の雨で滑りそうだったため二の鎖・三の鎖とも整備された迂回路を通行)→ 石鎚山・弥山(頂上社) ⇔ 天狗岳(1,982m)・南尖峰(ナイフリッジ往復) → 同ルートで土小屋へ下山
行動時間 合計 4時間39分(歩行時間 3時間56分 / 休憩時間 43分)
歩行距離・標高差 総距離 9.3km / 累積標高差:登り 600m・下り 601m
記録データ ヤマレコ山行記録(did=10202370)

当日のタイムテーブル(実測GPSログ)

地点名 到着〜出発時刻 標高(GPS) 累計距離 区間メモ
土小屋(スタート) 07:33 発 1,498m 0.00km 朝のゲート開門後に石鎚スカイラインを登り、土小屋から歩行開始
第一ベンチ 08:01〜08:02 1,565m 1.68km 緩やかな樹林帯トラバース。直後の笹原で大迫力の天狗岳が姿を現す
東稜分岐(第三ベンチ先) 08:32 通過 1,662m 2.91km 東稜コース(バリエーション)との分岐を通過
二の鎖下(成就社コース合流) 09:04〜09:12 1,800m 3.88km 二の鎖元小屋付近で8分間休憩。前日の雨を考慮し迂回路階段へ
二ノ森・面河渓方面分岐 09:22〜09:23 1,869m 4.08km 綺麗に整備された二の鎖迂回路を登り切り、面河・二ノ森ルートと合流
三ノ鎖(下) 09:26〜09:31 1,897m 4.19km 三の鎖(68m)を見上げながら5分滞在後、西側の迂回路階段へ
石鎚山・弥山(石鎚神社頂上社) 09:37〜09:44 1,974m 4.35km 土小屋から2時間04分で弥山登頂。天狗岳を撮影しナイフリッジへ出発
石鎚山(最高峰・天狗岳〜南尖峰) 09:56〜10:07 1,982m 4.58km スリル満点のナイフリッジを渡り最高峰・天狗岳と南尖峰側まで往復(11分滞在)
石鎚山・弥山(復路休憩) 10:25〜10:36 1,974m 4.80km 慎重にナイフリッジを戻って弥山へ帰還、頂上山荘前で11分間休憩
三ノ鎖(下) 10:38 通過 1,897m 4.95km 整備された迂回路階段を下る
二ノ森・面河渓方面分岐 10:41〜10:42 1,869m 5.05km 面河方面との分岐を通過
二の鎖下 10:47 通過 1,800m 5.25km 成就社コースと分かれ、土小屋方面のトラバース道へ
東稜分岐 11:18 通過 1,662m 6.40km ジグザグの階段と樹林帯を順調に下る
第一ベンチ 11:44 通過 1,565m 7.62km 緩やかなトラバース道を経て土小屋へ
土小屋(ゴール) 12:12 着 1,498m 9.27km 無事下山完了(総行動時間 4時間39分)
石鎚山の土小屋〜弥山〜天狗岳(1,982m)往復コースの実測GPS標高断面図と通過時刻
2026年9月1日の実測GPSログに基づく標高断面図。土小屋(1,498m)から東稜分岐(1,662m)までは緩やかに高度を上げ、二の鎖下(1,800m)から弥山(1,974m)・天狗岳(1,982m)へ一気に登り詰める構造がよく分かる(作成:山日記)

【出発前の重要ポイント】土小屋で車中泊するつもりが夜間閉鎖!石鎚スカイライン入口駐車場での車中泊体験

今回の山行はレンタカーで四国を回り、前日(8月31日)に徳島県の剣山を歩いたあと愛媛県側へ移動してきました。当初の予定では、夜のうちに登山口である「土小屋(標高1,498m)」の駐車場まで上がって車中泊しようと考えていました。

ところが実際に現地へ行ってみると、土小屋へ通じる県道12号(石鎚スカイライン)は夜間通行止め(ゲート閉鎖)になっており、夜は土小屋まで入ることができませんでした。石鎚スカイラインは安全管理のため通年で夜間閉鎖の時間が設けられており、夏期(7月1日〜8月31日)は20:00〜翌朝6:00、秋期(9月1日〜11月30日)は18:00〜翌朝7:00の間、入口の関門ゲートが閉鎖されます。

幸い、石鎚スカイライン入口(関門ゲート手前、面河渓・渓泉亭付近)に大きめの無料駐車場と公衆トイレが整備されていたため、その夜はそこで車中泊しました。そして翌朝、ゲートが開いてから約18kmの石鎚スカイラインをドライブして土小屋駐車場へ上がり、7時33分に登山を開始することができました。

また、四国山地の山道は全体的に道幅が極端に狭い箇所や路面が荒れたひどい道(いわゆる酷道・細道)が多く、特に土小屋から東へ抜ける瓶ヶ森林道(UFOライン)や周辺の山間道路は離合(すれ違い)に苦労する細い区間が続きます。レンタカーで訪れる際は、夜間に無理をして細い山道へ入り込まず、石鎚スカイラインの夜間閉鎖時間も事前に確認したうえで行動計画を立てることを強くおすすめします。

石鎚山の山頂部の構造:「整備された迂回路がある鎖場」と「迂回路のない天狗岳ナイフリッジ」

土小屋コースと成就社コースが合流する「二の鎖下」から上の構造と、弥山〜天狗岳の岩稜帯の関係を図解したのが次の図です。

石鎚山の二の鎖・三の鎖における鎖場と迂回路(巻道階段)の選択、および弥山から天狗岳・南尖峰へ至るナイフリッジの構造図
石鎚山「二の鎖・三の鎖(鎖場と迂回路)」と「弥山〜天狗岳ナイフリッジ」の構造と歩行時の注意点(作成:山日記)

実際に歩いてみて強く実感したのは、「弥山までの二の鎖・三の鎖区間」と「弥山から先の天狗岳ナイフリッジ区間」では性質がまったく異なるということです。

  1. 二の鎖(65m)・三の鎖(68m)の区間:垂直に近い大迫力の鎖場ですが、鎖を登らなくても西側に金属階段や木階段の「迂回路(巻道)」がすごく綺麗に整備されています。今回のように前日に雨が降って岩が濡れている日でも、迂回路を選べば安全かつ快適に弥山(1,974m)まで登ることができます。
  2. 弥山(1,974m)〜天狗岳(1,982m)の区間:ここには階段も鎖も迂回路もありません。北側がスパッと切れ落ちた文字通りのナイフリッジ(痩せ尾根)を自分の手足で渡るため、高所恐怖症の人にはかなり怖い区間になります。

実録レポート①:土小屋登山口から第一ベンチへ、大迫力の石鎚山と対面(07:33〜08:32)

朝7時33分、標高1,498mの土小屋(つちごや)をスタートしました。前日の雨が嘘のように上がり、頭上には雲ひとつない抜けるような青空が広がっています。

土小屋から最初のチェックポイントである「第一ベンチ(標高1,565m、距離1.68km)」までは、鶴ノ子ノ頭の北斜面をトラバースする穏やかな樹林帯の道が続きます。そして08時01分に第一ベンチを通過した直後、樹林が途切れてササ原の斜面に出た瞬間、目の前に息を呑むほど大迫力の石鎚山本峰(天狗岳〜南尖峰)の岩壁がドーンと姿を現しました。

第一ベンチを過ぎた直後の笹原の登山道から見上げる、青空と白い月を背景にそびえる石鎚山(天狗岳〜南尖峰)の険しい岩峰
第一ベンチを過ぎた直後のササ原から見上げる石鎚山(天狗岳〜南尖峰)の大迫力の岩壁。澄み切った朝の青空には白い月が残り、前日の剣山とは対照的な荒々しい岩峰がそびえ立つ(2026年9月1日 08:03 筆者撮影)

前日に歩いた剣山がどこまでも優美でなだらかなササ原の山だったのに対し、石鎚山は緑のササ原のすぐ上に巨大な岩の塊が垂直にそそり立つ、まさに「霊峰」と呼ぶにふさわしい圧倒的なスケール感です。朝の澄んだ青空に白い月が浮かぶ中、あの鋭い岩の頂までこれから登るのだと見上げるだけで圧倒されました。

ササ原の展望区間を過ぎると再び樹林帯に入り、第二ベンチ・第三ベンチを経て、08時32分に東稜分岐(標高1,662m、距離2.91km)を通過しました。ここからは丸太階段やジグザグの登りが徐々に急になっていきます。

実録レポート②:前日の雨で滑りそうだったため「二の鎖・三の鎖」は迂回路へ!驚くほど綺麗に整備された階段道(08:32〜09:44)

東稜分岐からジグザグの登りを30分ほど重ねると、前方に鳥居と「二の鎖元小屋」の建物が見えてきます。09時04分、表参道(成就社)コースとの合流点である二の鎖下(標高1,800m、距離3.88km)に到着しました。ここで09時12分まで8分間休憩をとります。

二の鎖下からは、いよいよ「二の鎖(65m)」と、その上の「三の鎖(68m)」が続く急登区間に入ります。下から鎖場を見上げると、ほぼ垂直に立ち上がる岩壁に太い鎖がぶら下がっておりすごい迫力でしたが、この日は前日に雨が降っていたため、日陰の岩肌や鎖が濡れていて滑りそうでした。石鎚山の岩(結晶片岩)は濡れると非常に滑りやすいため、無理をして鎖場に取り付くのは危険と判断し、迷わず西側の「迂回路(巻道)」を選びました。

実際に迂回路を歩いてみて驚いたのは、「迂回路がものすごく綺麗に整備されていたこと」です。「巻道」というと荒れた山道を想像しがちですが、石鎚山の二の鎖・三の鎖の迂回路は、頑丈な金属階段や木階段、手すりが隅々までしっかり整備されており、雨上がりの日でも足元を滑らせる不安なくリズムよく高度を稼ぐことができました。

09時22分に二の鎖の迂回路を登り切って「二ノ森・面河渓方面分岐(標高1,869m)」を通過し、09時26分に「三ノ鎖(下)」(標高1,897m)に到着。ここでも5分ほど鎖場の岩壁を見上げて息を整えてから、09時31分に三の鎖の迂回路階段へ進みました。空中に張り出すような金属階段のステップを一段ずつ登り切ると、石鎚神社頂上社の鳥居の前に飛び出し、09時37分、土小屋スタートから2時間04分で石鎚山・弥山(みせん・標高1,974m)に登頂しました。

石鎚山・弥山山頂に立つ「四國霊峰 石鎚山 石鎚神社頂上社 国定公園 標高1982M」の木製看板と頂上山荘の石垣
弥山山頂に立つ「四國霊峰 石鎚山 石鎚神社頂上社 国定公園 標高1982M」の看板と頂上山荘。ここ弥山(1,974m)までは綺麗に整備された迂回路階段だけで安全に登頂できる(2026年9月1日 09:36 筆者撮影)

実録レポート③:本当に怖かった天狗岳(1,982m)のナイフリッジ!高所恐怖症の人は要注意(09:44〜10:36)

弥山の山頂広場から南東側を見渡すと、すぐ目の前に西日本最高峰・天狗岳(標高1,982m)の鋭く尖った岩峰がそびえています。距離にすれば片道約200mほどですが、09時44分に弥山から一歩踏み出してみると、ここまでの整備された登山道とは緊張感がまったく違いました。

まず弥山の広場から急な岩場をクライムダウンして鞍部へ降り、そこから天狗岳へと続くナイフリッジ(痩せ尾根)に取り付きます。実際にこの稜線の上に立ってみると、特に左側(北側)が数百メートル下までスパッと垂直に切れ落ちており、遮るものが何もない高度感と露出感があって本当に怖かったです。

南側(右側)にハイマツや岩棚のスタンスがあるとはいえ、足元のすぐ横が断崖絶壁になっている箇所が続くため、高所恐怖症の人は足がすくんでかなり不安になる(前に進めなくなる)場所だと思います。写真で見る以上に実際の高度感は強烈なので、「高い場所や切れ落ちた岩場が苦手だ」という方や、風が強い日・ガスで視界が悪い日は、無理をして天狗岳へ渡らずに弥山(頂上社)で留まる判断もまったく恥ずかしいことではありません。

今回は風が穏やかで視界もクリアだったため、重心を低く保ち、岩角を確実に手で掴む三点支持を徹底して慎重に歩を進めました。弥山から12分後の09時56分、ついに西日本最高峰・天狗岳(標高1,982m)の山頂に立つことができました。

石鎚山の最高峰・天狗岳(標高1,982m)山頂の岩の上に祀られた小さな祠と、天狗岳1982mと刻まれた金属プレート
怖いナイフリッジを渡り切って到達した西日本最高峰・天狗岳(標高1,982m)の山頂。岩の頂に小さな祠と「天狗岳 1982m」のプレートが置かれている(2026年9月1日 09:58 筆者撮影)

さらに天狗岳からもう一段奥(南東側)の南尖峰(なんせんぽう・標高1,982m)付近まで足を延ばし、10時07分まで11分間ほど西日本最高所の絶景を堪能しました。

天狗岳山頂から南西方向に望む、二ノ森から鞍瀬ノ頭・堂ヶ森へと続く四国山地の緑深い縦走路と大パノラマ
天狗岳山頂から南西方向に望む二ノ森(標高1,929m)方面の縦走路。四国山地の中央を貫く雄大な稜線がどこまでも連なっている(2026年9月1日 09:58 筆者撮影)
天狗岳〜南尖峰付近から見下ろす、四国山地の深く切れ込んだV字谷と幾重にも重なる山並み
天狗岳〜南尖峰付近から見下ろす四国山地の深いV字谷と山並み。足元から一気に底まで切れ落ちるこの高度感こそ、天狗岳ナイフリッジの迫力そのものだ(2026年9月1日 09:58 筆者撮影)

写真のように、天狗岳〜南尖峰の上から谷底を見下ろすと吸い込まれそうなほどの高度感がありますが、それと同時に二ノ森へ続く緑の縦走路や遠く剣山方面まで見渡せる360度の大パノラマは圧巻の一言でした。

10時07分に天狗岳を出発し、帰りも一歩ずつ足元のホールドを確かめながらナイフリッジを戻って、10時25分に弥山へ無事帰還しました。弥山の広場に戻ってきた瞬間、張り詰めていた緊張がふっと解けてホッとしたのを覚えています。

実録レポート④:弥山から整備された迂回路とトラバース道で土小屋へ下山(10:36〜12:12)

弥山の頂上山荘前で10時25分から10時36分まで11分間休憩し、先ほどまで立っていた天狗岳の鋭い岩峰をもう一度見上げてから下山を開始しました。

下りも三の鎖・二の鎖の綺麗に整備された迂回路階段を順に下り、10時41分に二ノ森分岐、10時47分に二の鎖下を通過。ここで成就社方面へ下る表参道と分かれ、左手の土小屋コースへ入ります。

二の鎖下から東稜分岐(11時18分通過)までの樹林帯の下りは丸太階段が続きますが、東稜分岐を過ぎてしまえば、あとは第一ベンチ(11時44分通過)を経て土小屋まで、標高差わずか160mほどの穏やかなトラバース道です。ナイフリッジの緊張感から解放され、ブナとササ原の明るい森を気持ちよく歩いて、12時12分に土小屋登山口へ無事ゴールしました(総行動時間 4時間39分)。

石鎚山(土小屋登山口)のアクセス・夜間閉鎖・駐車場・設備情報まとめ

項目 詳細データ・実体験からの注意点
登山口名称・所在地 土小屋(つちごや)登山口(愛媛県上浮穴郡久万高原町若山・西条市境/標高約1,498m)
石鎚スカイラインの夜間閉鎖と車中泊の注意 ・県道12号(石鎚スカイライン)は夜間通行止め(7〜8月は20:00〜翌6:00、9〜11月は18:00〜翌7:00ゲート閉鎖)のため、夜間に土小屋まで上がって車中泊することはできません(冬期12月〜3月は全面通行止め)
・夜に到着した場合は、石鎚スカイライン入口(関門ゲート手前)にある大きめの無料駐車場(トイレあり)で車中泊し、翌朝ゲートが開いてから土小屋へ上がるのが安心です
周辺の山道(酷道・細道)の運転注意 四国山地の山道や土小屋から東へ続く瓶ヶ森林道(UFOライン)などは、道幅が非常に狭い区間や荒れた悪路が多いため、レンタカー等で走る際はスピードを控えめにし対向車とのすれ違いに十分注意してください
土小屋の駐車場・設備 土小屋周辺に無料駐車場あり(計約150〜200台)。公衆トイレ、土小屋terrace(カフェ・モンベルコーナー・売店)、白石ロッジあり
山頂の設備 弥山山頂に「石鎚神社頂上社」および「石鎚山頂上山荘」(5月〜11月上旬頃営業、売店・有料トイレ)

石鎚山(土小屋〜天狗岳)を実際に歩いて分かった3つの実践アドバイス

1. 前日の雨や濡れている日は迷わず「迂回路」へ!驚くほど綺麗に整備されている

石鎚山の二の鎖(65m)・三の鎖(68m)は岩の斜度がきつく、今回のように前日に雨が降ったあとなどは岩や鎖が濡れて滑りやすくなっています。現地に行って分かったのは、西側に付けられた迂回路(巻道階段)がものすごく綺麗に整備されていて歩きやすいということです。少しでも「滑りそうだな」「怖いな」と感じたら、無理に鎖場へ行かず迂回路を選べば、安全かつ快適に弥山まで登ることができます。

2. 天狗岳のナイフリッジは本当に怖い!高所恐怖症の方は弥山で判断を

弥山(1,974m)から最高峰の天狗岳(1,982m)へ続くナイフリッジは、実際に渡ってみると両側(特に北側)が垂直に切れ落ちていて想像以上に怖く、高所恐怖症の人はかなり不安を感じる場所です。ここには迂回路も鎖もないため、高所が苦手な方や、強風・濃霧・雨天の日は、無理をせず弥山(石鎚神社頂上社)をゴールとするのが安全です。渡る場合は滑り止め付きのグローブを着け、三点支持で一歩ずつ慎重に歩いてください。

3. 車中泊・前夜入りなら「石鎚スカイラインのゲート閉鎖時刻」を必ずチェック

前日に剣山などを登ってからレンタカーで移動する場合、夜に土小屋まで上がろうとしても石鎚スカイラインのゲートが閉まっています。無理に夜間の狭い山道を走り回らず、スカイライン入口のトイレ付き駐車場で仮眠・車中泊し、翌朝の開門に合わせて土小屋へ上がるスケジュールを組むと、朝7時台から万全の体調で快晴の石鎚山を楽しめます。

執筆・確認

山日記編集部

実際の山行記録や公的機関・自治体の最新情報をもとに、登山ルート・装備・安全対策をわかりやすく整理して発信しています。 登山道・交通・施設情報は変わるため、記事公開後も必要に応じて更新し、最新確認先も案内しています。

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