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船窪岳・北葛岳 登山ガイド|七倉登山口(船窪新道)と針ノ木岳〜烏帽子岳縦走のグレーディング・船窪小屋情報【2026年】

Alpsdake, Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0)/針ノ木岳から望む船窪岳と後立山連峰南部

·⛰ 船窪岳

船窪岳・北葛岳 登山ガイド|七倉登山口(船窪新道)と針ノ木岳〜烏帽子岳縦走のグレーディング・船窪小屋情報【2026年】

北アルプス後立山連峰南部の日本三百名山・船窪岳(標高2,459m)と北葛岳(標高2,551m)の登山ガイド。七倉登山口からの長野県山岳グレーディング(船窪岳6D・北葛岳5B)、鼻突八丁や大下りの鎖場・ハシゴ、船窪小屋の営業・コースタイム情報を整理します。

目次

  1. 船窪岳・北葛岳の概要
  2. 長野県山岳グレーディングとコース詳細
  3. 1. 七倉登山口〜船窪小屋〜船窪岳・北葛岳コース(山中1泊以上)
  4. 2. 扇沢・針ノ木雪渓〜蓮華岳〜北葛岳〜船窪小屋 縦走コース(山中2泊目安)
  5. 3. 高瀬ダム・烏帽子小屋〜不動岳〜船窪岳〜船窪小屋 縦走コース(山中2泊目安)
  6. 山小屋・水場・トイレ情報
  7. アクセス・駐車場情報
  8. 参考リンク

船窪岳・北葛岳の概要

船窪岳(ふなくぼだけ)と北葛岳(きたくずだけ)は、長野県大町市と富山県富山市の境(北アルプス後立山連峰南部〜裏銀座北端)に位置する山岳です。北の蓮華岳(標高2,799m)から七倉乗越を経て北葛岳(標高2,551m)、七倉岳(標高2,509m)、船窪乗越、船窪岳(三角点ピーク:標高2,459m、第2ピーク:標高2,469m)、不動岳(標高2,595m)、南沢岳(標高2,625m)、烏帽子岳(標高2,628m)へと連なる稜線を形成しており、船窪岳は日本三百名山に選定されています。

七倉岳と船窪岳の間が大きく船底のように窪んだ地形(船窪)を呈していることが山名の由来とされ、高瀬渓谷の七倉(標高1,064m)から急登の「鼻突八丁(はなつきはっちょう)」を経て七倉岳直下の船窪小屋に至るルートが最短のアプローチです。稜線上は崩壊地(ガレ場)の縁やハシゴ・鎖場、激しいアップダウンが連続する上級者向けの山域であり、船窪小屋公式サイトでは「船窪岳付近のルートは残雪の影響などにより7月1日から通行可能」と案内されています。

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長野県山岳グレーディングとコース詳細

長野県山岳グレーディング一覧表(2026年版)における船窪岳・北葛岳の公式グレーディングは以下の通りです。

ルート名称 体力度 技術的難易度 スタート地点(標高) 最高地点(標高) 終了地点(標高) 合計コースタイム ルート長 累積登り / 下り ルート定数
船窪岳(七倉) 6 D 七倉(1,064m) 船窪岳(2,459m) 七倉(1,064m) 14.5時間 13.8km 2,150m / 2,150m 52.5
北葛岳(七倉) 5 B 七倉(1,064m) 北葛岳(2,551m) 七倉(1,064m) 14.0時間 13.1km 1,880m / 1,880m 48.4

長野県山岳グレーディングにおいて、船窪岳(七倉)は体力度「6」(1〜2泊以上が適当)、技術的難易度「D」(厳しい岩稜、ハシゴ・鎖場、不安定なガレ場等があり、岩場通過技術や地図読み能力が必要)に分類されています。


1. 七倉登山口〜船窪小屋〜船窪岳・北葛岳コース(山中1泊以上)

高瀬渓谷の七倉登山口(標高1,064m)から尾根を登り、船窪小屋(七倉岳直下)に1泊して船窪岳または北葛岳を往復する基本コースです。

  • 船窪小屋公式の区間コースタイム目安:
    • 往路(七倉登山口 → 船窪小屋:約6時間): 七倉登山口 →(約2時間)→ 唐沢ノゾキ →(約1時間30分)→ 鼻突八丁 →(約1時間40分)→ 天狗の庭 →(約50分)→ 船窪小屋
    • 復路(船窪小屋 → 七倉登山口:約4時間): 船窪小屋 →(約1時間30分)→ 鼻突八丁 →(約2時間30分)→ 七倉登山口
    • 船窪小屋 ↔ 船窪岳: 船窪小屋から七倉岳を越え、ハシゴやロープが連続する急坂を船窪乗越へ下り、登り返して船窪岳(三角点ピーク・2,459m)まで片道約2時間(さらに先の船窪岳第2ピーク・2,469mまではヤセ尾根とガレ場が続く上級区間)。
    • 船窪小屋 ↔ 北葛岳: 船窪小屋から西へ進み、鞍部へ下って登り返し北葛岳(2,551m)まで片道約2時間15分。
  • コースの特徴と注意点:
    • 鼻突八丁の急登: 七倉登山口(七倉山荘横)から樹林帯の急坂を登り、唐沢ノゾキを過ぎると、木の根やハシゴが連続する急登「鼻突八丁」となります。船窪小屋公式案内でも「雨天時は滑りやすい箇所があり、特に下山時は十分注意が必要」とされています。
    • 天狗の庭: 急登を登り切ると池塘のある「天狗の庭」に出ます。ここから高瀬渓谷や裏銀座の峰々を望みながら尾根を進むと船窪小屋に到着します。
    • 船窪乗越前後の難所: 七倉岳から船窪乗越を経て船窪岳へ至る区間は、信州側・富山側ともに切れ落ちたヤセ尾根と長大なハシゴ・鎖場・ザレ場が連続します。残雪期は雪庇や急斜面のトラバースが危険なため、7月1日以降の無雪期に通行するよう案内されています。

2. 扇沢・針ノ木雪渓〜蓮華岳〜北葛岳〜船窪小屋 縦走コース(山中2泊目安)

扇沢から針ノ木雪渓を登り、針ノ木小屋・蓮華岳・北葛岳を経て船窪小屋へ抜ける縦走コースです。

  • 船窪小屋公式の区間コースタイム目安:
    • 往路(扇沢 → 船窪小屋:約10時間30分): 扇沢 →(約5時間)→ 針ノ木小屋 →(約40分)→ 蓮華岳 →(約2時間30分)→ 北葛岳 →(約2時間15分)→ 船窪小屋
    • 復路(船窪小屋 → 扇沢:約9時間): 船窪小屋 →(約2時間15分)→ 北葛岳 →(約3時間)→ 蓮華岳 →(約40分)→ 針ノ木小屋 →(約3時間)→ 扇沢
  • 難所「大下り」: 蓮華岳から七倉乗越・北葛岳へ向かう「大下り」は、鎖場やハシゴが連続する急激な下り(逆コースでは急登)であり、北葛岳から船窪小屋までも大きなアップダウンが続きます。

3. 高瀬ダム・烏帽子小屋〜不動岳〜船窪岳〜船窪小屋 縦走コース(山中2泊目安)

高瀬ダムからブナ立尾根を登って烏帽子小屋に至り、南沢岳・不動岳・船窪岳第2ピーク・船窪岳を経て船窪小屋へ縦走するコースです。

  • 船窪小屋公式の区間コースタイム目安:
    • 往路(高瀬ダム → 船窪小屋:約13時間): 高瀬ダム →(約5時間)→ 烏帽子小屋 →(約3時間)→ 不動岳 →(約5時間)→ 船窪小屋
    • 復路(船窪小屋 → 高瀬ダム:約12時間): 船窪小屋 →(約5時間)→ 不動岳 →(約3時間)→ 烏帽子小屋 →(約4時間)→ 高瀬ダム
  • コースの特徴: 烏帽子小屋〜不動岳〜船窪岳第2ピーク〜船窪小屋の間は山小屋も水場もなく、崩壊地の縁を通るヤセ尾根、ハシゴ・鎖場、アップダウンが約8時間にわたり連続します。十分な水分・行動食の携行と早朝出発が必須です。

山小屋・水場・トイレ情報

施設名 位置・標高 営業期間・設備・備考
船窪小屋(ふなくぼごや) 七倉岳直下(標高約2,450m) 営業期間:7月1日〜9月下旬頃(完全予約制、TEL 0261-83-2014 / 小屋直通 080-7893-7518)。収容人数が限られる静かなランプの山小屋。水場は船窪乗越付近(小屋から往復約1時間)のため、小屋での飲料水購入や十分な携行が必要。テント場(船窪乗越付近)あり
七倉山荘 七倉登山口(標高1,064m) 通年営業(温泉入浴・宿泊・食事)。横に無料駐車場・公衆トイレ・七倉登山相談所(登山届提出所)あり

アクセス・駐車場情報

  • マイカー: 長野自動車道「安曇野IC」から国道147号・県道326号(高瀬渓谷)を経由して「七倉(七倉ダム下・七倉山荘前)」まで約60分。無料駐車場(約50台)が整備されています(七倉ゲートから先の高瀬ダム方面はマイカー規制区間ですが、船窪岳の七倉登山口はゲート手前に位置しています)。
  • 公共交通機関: JR大糸線「信濃大町駅」からタクシーで約25〜30分(夏季は信濃大町駅〜七倉・高瀬ダム間の特定タクシー・乗合タクシーが運行される日があります)。
  • 登山計画書の提出: 七倉登山口は長野県の指定登山口(登山ポスト設置箇所)に指定されています。七倉登山指導所(またはオンラインのコンパス等)で登山計画書を提出してから入山してください。

参考リンク

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執筆・確認

山日記編集部

実際の山行記録や公的機関・自治体の最新情報をもとに、登山ルート・装備・安全対策をわかりやすく整理して発信しています。 登山道・交通・施設情報は変わるため、記事公開後も必要に応じて更新し、最新確認先も案内しています。

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