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烏帽子岳(北アルプス)登山ガイド|高瀬ダム・ブナ立尾根コースと裏銀座縦走のグレーディング・烏帽子小屋情報【2026年】

Alpsdake, Wikimedia Commons(Public domain)/ニセ烏帽子岳から望む烏帽子岳

·⛰ 烏帽子岳 (2,628m)·長野県・富山県·難易度: 上級·⏱ 約9時間48分(烏帽子小屋1泊2日推奨)

烏帽子岳(北アルプス)登山ガイド|高瀬ダム・ブナ立尾根コースと裏銀座縦走のグレーディング・烏帽子小屋情報【2026年】

北アルプス裏銀座縦走路の北端、長野県大町市と富山県富山市の境にそびえる日本二百名山・烏帽子岳(えぼしだけ・標高2,628.1m)の登山ガイド。長野県山のグレーディングに基づく高瀬ダム・ブナ立尾根往復コース(4C・往復9.8時間・累積標高差1,550m)と裏銀座縦走コース、大町市観光協会公式モデルコース、四十八池や烏帽子小屋・アクセス情報を整理します。

目次

  1. 烏帽子岳(北アルプス)の概要
  2. ルート解説(長野県山のグレーディング・大町市観光協会公式案内)
  3. 1. 高瀬ダム 〜 ブナ立尾根 〜 烏帽子小屋 〜 烏帽子岳 往復コース(1泊2日推奨)
  4. 2. 裏銀座縦走コース・高瀬ダム周回コース(2泊3日〜3泊4日)
  5. アクセスと山小屋・登山口情報
  6. 1. 高瀬ダム登山口(七倉ゲートからタクシー・徒歩)
  7. 2. 烏帽子小屋
  8. 見どころ
  9. 1. ニセ烏帽子岳・南沢岳周辺のコマクサと四十八池のお花畑
  10. 2. 花崗岩の尖峰・烏帽子岳山頂からの360度パノラマ
  11. 注意点と安全登山のポイント
  12. 1. 北アルプス三大急登「ブナ立尾根」のペース配分と熱中症・脱水対策
  13. 2. 烏帽子岳山頂直下の鎖場・岩稜での滑落・落石注意
  14. 参考リンク

烏帽子岳(北アルプス)の概要

烏帽子岳(えぼしだけ・標高2,628.1m、長野県グレーディング表では2,628m)は、長野県大町市と富山県富山市の境、北アルプス(飛騨山脈)の主稜線北部に位置する中部山岳国立公園の山で、「日本二百名山」に選定されています。山頂に鋭く突き出した花崗岩の岩塔が和装の礼冠「烏帽子(えぼし)」に似ていることが山名の由来であり、高瀬ダムから野口五郎岳・水晶岳・鷲羽岳・双六岳を経て槍ヶ岳へと至る名高い**「裏銀座縦走路」**の北の起点として知られています(大町市観光協会公式案内)。

登山口となる大町市の高瀬ダム(標高1,271m)から稜線の烏帽子小屋へ直登する**「ブナ立尾根」は、標高差約1,250mを一気に登り上げる「北アルプス三大急登」の一つに数えられます。さらに山頂部は鎖場のある鋭い岩峰となっているため、長野県山のグレーディングでは技術的難易度「C」**に区分されています。

※なお、長野県内には上田市・東御市の湯ノ丸高原にも同名の「烏帽子岳(標高2,066m、地蔵峠から体力度2・難易度A)」がありますが、本記事では北アルプス(大町市・裏銀座)の烏帽子岳(標高2,628m)を解説します。

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ルート解説(長野県山のグレーディング・大町市観光協会公式案内)

「長野県山のグレーディング(2026年版)」に掲載されている烏帽子岳および裏銀座縦走コースの公式データは以下の通りです。

ルート名 体力度 技術的難易度 合計コースタイム ルート長 累積登り / 下り
烏帽子岳(高瀬ダム)<ブナ立尾根>(往復) 4 C 9.8時間(約9時間48分) 12.1km 1,550m / 1,550m
【縦】裏銀座(高瀬ダム・上高地)(槍ヶ岳経由) 10 C 32.3時間 47.8km 3,840m / 3,600m

※体力度4は「1泊以上が適当」、体力度10は「3泊以上が適当(長大な縦走行程)」、技術的難易度Cは「ハシゴ・くさり場、また場所により雪渓や渡渉箇所があり、ミスをすると転落・滑落などの事故になる場所がある。地図読み能力、ハシゴ・くさり場などを通過できる身体能力が必要」なランクです。


1. 高瀬ダム 〜 ブナ立尾根 〜 烏帽子小屋 〜 烏帽子岳 往復コース(1泊2日推奨)

七倉から特定タクシー等で入る高瀬ダム(標高1,271m)を起点に、不動沢吊橋を渡ってブナ立尾根に取り付き、12番から0番まで番号標識が振られた急登を登り詰めて稜線の烏帽子小屋へ至り、前衛峰の**前烏帽子岳(ニセ烏帽子岳)を経て烏帽子岳山頂(標高2,628.1m)**を往復するコースです。

コースデータ(長野県山のグレーディング 2026年版)

  • 体力度 / 技術的難易度: 体力度 4 / 難易度 C
  • 合計コースタイム: 9.8時間(約9時間48分)
  • ルート長: 12.1km
  • 累積標高差: 登り 1,550m / 下り 1,550m
  • 主な経由地: 高瀬ダム(標高1,271m) ⇄ 不動沢吊橋 ⇄ ブナ立尾根登山口(12番標識) ⇄ 権太落シ ⇄ タヌキ岩 ⇄ 三角点(9番〜4番) ⇄ 烏帽子小屋(0番標識) ⇄ 前烏帽子岳(ニセ烏帽子岳) ⇄ 烏帽子岳山頂(2,628.1m)
  • 大町市観光協会公式モデルコース(1泊2日):
    • 1日目に高瀬ダムからブナ立尾根を登って烏帽子岳を往復し烏帽子小屋に宿泊、2日目に北側の高層湿原**「四十八池(しじゅうはちいけ)」や南沢岳**へ足を延ばしてから高瀬ダムへ下山するプランも案内されています。

2. 裏銀座縦走コース・高瀬ダム周回コース(2泊3日〜3泊4日)

烏帽子小屋から南へ続く裏銀座主稜線(三ツ岳・野口五郎岳・水晶岳・鷲羽岳方面)へ縦走するコースです。大町市観光協会公式モデルコースでは以下の代表的なプランが紹介されています。

  1. 高瀬ダム一周コース(2泊3日): 高瀬ダム → ブナ立尾根 → 烏帽子小屋 → 三ツ岳 → 野口五郎岳・野口五郎小屋(泊) → 真砂岳(竹村新道) → 湯俣温泉・晴嵐荘(泊) → 高瀬ダム
  2. 水晶岳往復コース(3泊4日): 高瀬ダム → 烏帽子小屋(泊) → 野口五郎岳 → 水晶小屋・水晶岳(泊) → 野口五郎小屋(泊) → 高瀬ダム
  3. 裏銀座縦走(高瀬ダム〜槍ヶ岳〜上高地、3泊4日以上):
    • 長野県グレーディング: 体力度 10 / 難易度 C(合計32.3時間・ルート長47.8km・累積登り3,840m / 下り3,600m)
    • 高瀬ダムから烏帽子岳・野口五郎岳・水晶岳・鷲羽岳・双六岳・西鎌尾根を経て槍ヶ岳へ登り、槍沢から上高地へ下山する北アルプス屈指の縦走路です。

アクセスと山小屋・登山口情報

1. 高瀬ダム登山口(七倉ゲートからタクシー・徒歩)

  • マイカー規制: 七倉(七倉山荘・七倉ダム付近)から先の高瀬ダム方面(東京電力管理用道路)は一般車両の通行が禁止されています。マイカーは七倉の無料登山者駐車場に停め、七倉から高瀬ダムまでは**特定タクシー(乗合タクシー含む)**で約15分(徒歩の場合はトンネル区間を含め約1時間30分)で移動します。
  • 公共交通機関: JR大糸線「信濃大町駅」からタクシーで約30分で七倉へ、七倉で高瀬ダム行き特定タクシーに乗り換えます(夏山シーズンには信濃大町駅方面からの企画バス・乗合タクシーが運行される日もあります)。
  • 登山ポスト: 長野県指定登山口である「高瀬ダム登山口(ブナ立尾根入口・不動沢吊橋手前)」および七倉に登山ポストが設置されています。

2. 烏帽子小屋

  • ブナ立尾根を登り切った稜線(標高約2,520m)に建つ山小屋で、宿泊および幕営地(テント場)があります。稜線上は水場が限られるため、営業期間・宿泊予約・テント場利用ルールについては出発前に公式ホームページで確認してください。

見どころ

1. ニセ烏帽子岳・南沢岳周辺のコマクサと四十八池のお花畑

大町市観光協会公式案内にある通り、烏帽子小屋から烏帽子岳へ向かう稜線(前烏帽子岳=ニセ烏帽子岳周辺)や北側の南沢岳には花崗岩の白い砂礫地が広がり、7月中旬からコマクサの群生地が見頃を迎えます。さらに烏帽子岳の北側に広がる高層湿原**「四十八池」**では、8月中旬までチングルマなどの高山植物が咲き誇ります。

2. 花崗岩の尖峰・烏帽子岳山頂からの360度パノラマ

鎖場を登り切った烏帽子岳山頂の岩峰からは、眼下の高瀬ダム(高瀬湖)や対岸の餓鬼岳・唐沢岳、北側の針ノ木岳・蓮華岳・立山・剱岳、南へ伸びる三ツ岳・野口五郎岳・水晶岳・赤牛岳・槍ヶ岳まで北アルプス深部の山々を一望できます。


注意点と安全登山のポイント

1. 北アルプス三大急登「ブナ立尾根」のペース配分と熱中症・脱水対策

ブナ立尾根は高瀬ダム(標高1,271m)から烏帽子小屋(約2,520m)まで標高差約1,250mをひたすら登り続ける急登であり、途中に水場はありません。12番から0番まで設置された標識を目安に無理のないペースで登り、十分な水分と電解質・行動食を携行してください。

2. 烏帽子岳山頂直下の鎖場・岩稜での滑落・落石注意

烏帽子岳のピーク周辺は花崗岩の鋭い岩場と切れ落ちた鎖場となっており、すれ違いが難しい箇所があります。サブザック等で身軽にして登る場合も必ずヘルメットを着用し、三点支持を徹底して転落・滑落および落石の誘発に十分注意してください。


参考リンク

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執筆・確認

山日記編集部

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